半年ぶりに更新したと思ったら、サーバーのトラブルで記事が消えてしまったようです。
【詳細】→http://webmaster.diarynote.jp/201105070016498032/

 しかしながらgoogleのキャッシュが運よく残っていたので、同じ文章を掲載しておきます。

 ということで、以下は5月5日に私が書いた記事と全く同じ内容の文章になります。
 ↓ ↓ ↓

 震災発生からテレビや新聞、ネットの情報を見ていると、地震や津波あるいは原子力発電に関して自分は知らないことが沢山あったのだと思い知らされました。わからないなら調べてみればいいじゃないか!と思って自分なり調べてみたりもするのですが、参考になりそうなものから「この人大丈夫なのか?」と何故かこちらが心配になってしまうようなものまで様々な情報が見つかります。そして、それらに対して「ほぼ間違いは無いだろう」、「この部分はその通りかもしれないが、ほかの部分については何か変だ」、「よくわからないので判断保留」、「信用しないほうが良さそうだ」などと判断していくのですが、これが結構疲れます。

 震災関連に限らず私が何かについて調べようとした時によくあるパターンとして、つぎのような例があります。

1.難しすぎて理解できない
 前提となる知識を私が持っていないことが原因です。基本的な知識を仕入れてから読み直せば、どうにか理解できる場合もあります。私の頭の中の問題だと言われてしまえばそれまでですが。

2.どこでどう調べてよいかわからない
 googleやyahooで関連しそうな単語を並べて検索してみても、必要としている情報までなかなか辿り着けずに時間がかかってしまう場合があります。以前に少し調べたことがある分野ならある程度見当をつけることもできるのですが、全く知らない分野だとなかなか上手くいきません。

3.意見が分かれている場合
 世の中には色々な考え方の人がいるので意見の分かれることもあるでしょう。ただしそれが、明らかに事実に反するものでありどちらか一方が間違えている場合であるのか、現時点では情報が足りず誰にも確かなことが分からない状態である場合なのか、専門家でも判断の分かれる微妙な問題である場合など、どのような理由で意見が分かれているのか注意する必要があります。
 事実かどうかであれば確認をとれば済みますし、情報が足りないなら更なる情報が集まるまで保留する、専門家でも意見が割れるようなら素人である自分に判断できるはずもないのでやっぱり保留、といった具合になります。


4.おかしなことを言っているはずなのに人気のある人
 「○○さんの話は参考になるよ」と言われてその人の書いた記事を読んでみたら、何やらおかしなことを言う人だったことがあります。でも、なぜか人気があるようです。食品や健康関連の話題でよく見かけるパターンですが、原発関係の話題でもそういう人がいるようです。もちろん人気があるからといって正しいことを言っているとは限りません。情報を探す時、参考になりそうな情報を誰かに教えてもらうのも一つの方法ではありますが、このような場合もあるので注意が必要です。

 こういったケースに出くわして色々調べたり考えている間に、疲れてしまうのです。正しいことが知りたければ、それなりに時間をかける必要があるということでしょうか。

 「あとで書く」と言いながら1週間以上になりますが、前回の続きです。札幌駅で見かけた「萌えプリン」(商品名は「ミルキーゴールド」)なるものについて調べていたら、ちょっと気になることがありました。

 このお菓子を作っている青華堂の会社案内に妙なことが書いてあるのです。
 ↓
 http://www.seikado.net/html/company.html
 北海道の良質な素材でお菓子を作り続け、いつも皆様よりご愛顧いただいております。
青華堂は厳選した素材はもちろんのこと、お菓子作りの環境作りにも取り組んでおります。
当社が導入したICASには、工場内にマイナスイオンを発生させて環境を改善することにより、
素材本来の味が最大限に引き出され、より安心安全なお菓子を作ることができます。

 なぜマイナスイオン?そして「環境を改善」とはどういうことなのでしょうか。もう少し調べてみました。

 朝日新聞29面で雪花青(せっかせい)をご紹介いただきました。 - SEIKADO|青華堂オフィシャルブログ
 http://www.seikado.net/blog/?p=11
新商品は、国際特許を取得しているICASシステムを導入した同社独自の「ICASメルティング製法」で製造。マイナスイオン効果で静電気や電磁波などを抑制できるため、ホワイトチョコレートの滑らかさが増すという。
 ここではマイナスイオンの効果として、「静電気や電磁波などを抑制できる」ことが挙げられています。その結果として、チョコレートが滑らかになると主張したいようです。
 しかしながら私には、
・電磁波といっても色々あるので(詳しく国立環境研究所ホームページの解説をどうぞhttp://www.nies.go.jp/escience/denjiha/p1/p1.html)具体的にはどの位の波長のものを指すのか不明である
・「電磁波など」の「など」とは何か
・静電気や電磁波がチョコレートの滑らかさにどのような影響を与えるのか
・静電気や電磁波を抑制すると主張されているが、本当にそんな効果があるのか。あったとしてもどの程度抑制するのか
・ICASというものを使っているようだが、どんなものなのか
・そもそもマイナスイオンとは何か
といった具合にわからないことだらけです。

 とりあえずICASなるものについては会社案内のページにあったリンクをたどっていくと、次のようなページを見つけることができました。
 ↓
 http://www.healthcoat.com/icas/index.html

 ICASの説明らしきものが書かれているのですが、私にはよくわかりませんでした。とりあえず気になった箇所を挙げていきます。
 私たちのまわりにある空気(物質)は、正の電荷を持つ原子と負の電荷を持つ電子がバランスよく手を取り合って存在しています。
 それは原子ではなく、原子核ではありませんか?
 それから青華堂のページでは「マイナスイオン」と呼ばれていたものが、ここでは「負イオン」という呼び方をされています。どうして呼び方が違うのかと不思議に思っていたのですが、どうやらICASを作ったアーテック工房のサイトでは、1年ほど前に「マイナスイオン」と呼んでいたものを「負イオン」という呼び方に改めたそうです。
 ↓
 続・看板が消えた(Part1) - 杜の里から
 http://blog.goo.ne.jp/osato512/e/c7ec486a6595164dd833c1eb9b896725
 (他にもICASについての解説がありましたので参考にさせてもらいました。)
 
 
 次にQ&A(http://www.healthcoat.com/icas/qa.html)を見てみましょう。「Q3.マイナスイオン発生装置と何が違うのですか?」という項目の中にこんなことが書いてあります。
発生方法により異なりますが、マイナスイオン発生器から放出する負のイオン数は1ccあたり数万から数十万個であり、自然界ではありえない量のイオンが発生します。

 空気中に存在する分子の数を計算してみましょう。
 0℃、1気圧の理想気体として考えた場合、1mol(分子が6.02×10^23個)の気体の体積は22.4Lになります。
 これを1ccあたりにすると、1L=1000cc なので
 (6.02×10^23)÷(22.4×1000)
=2.69×10^19個
 となります。
 これに対して数万や数十万個ではあまりに少なすぎます(14~15桁も違います)。「自然界ではありえない量」とは一体どういうことなのでしょう。

 さて、結局私にはICASの何が素晴らしいのか理解できませんでしたが、青華堂はどうしてICASを使おうと考えたのでしょうか。美味しいお菓子を作ることが目的なら、他に考えるべきことがありそうなものです。あるいは「マイナスイオン」を謳い文句にすれば商品が売れると考えたのでしょうか。私にはよくわかりませんが、どうせお金と手間をかけるならもっと他の所にすれば良かったのではないかと思います。
 選挙が終わって街が静かになるかと思いきや、今度は政権交代とやらでまだまだ世間は騒がしくなりそうです。といってもこの2週間ばかりは忙しくて選挙カーや街頭演説に出くわす暇もほとんどありませんでした。むしろセミの声の方がうるさかったくらいです。

 そんなわけで今回は、候補者の名前や「ありがとうございます」を連呼する選挙カーにも出会うことはありませんでした。全国的にこういう人がいるのか私が住んでいる地域だけなのかは知りませんが、ともかくそういう事をする候補者を時々見かけます。そして、そういう事をする候補者のことは、どんなに立派な政策を掲げていても好きになれません。五月蝿い!というのが一番の理由ではありますが、感謝されるようなことをした覚えもないのに「ありがとう」と言われるのも何だか嫌なのです。

 そういえば、『水からの伝言』という本だと「ありがとう」は「よい言葉」とされているそうです。
 ↓
 水からの伝言 - Wikipedia
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E4%BC%9D%E8%A8%80
 本書やその続編で江本らは結晶を作る際に「ありがとう」や「平和」など「よい言葉」をかけると美しい雪花状の結晶ができて、「ばかやろう」や「戦争」など「悪い言葉」をかけると汚い結晶ができるという物語を好んで取り上げている。言葉のかけ方は「紙に言葉を書いて、水をいれた瓶に貼る(この際に、水から「見える」ように文字の書かれた面を内側にして貼る)」あるいは「水の入った瓶に向かって声をかける」などである。また、水を入れた瓶に「音楽を聴かせる」と音楽の種類によって結晶形が変わる、といった話である。(ただし、本書の写真はその考えに沿った結果の結晶を選んで撮影されていることを著者も公言している)
 同じ言葉でも、誰がどんな状況で発したのかによって意味が変わってきます。そんなことを無視して、単語だけ取り出して言葉の善し悪しを決めようなんて無理でしょう。

 ちょっと想像してみて下さい。あなたが「愛してる」と言われた相手が、
・恋人だったら
・変人だったら
・ストーカーだったら
 相手が違っても同じように受け取りますか?
 
 また、同じ相手から言われた言葉でも状況によっては受け取り方が違うこともあるでしょう。浮気が発覚し激怒している恋人に向かって「おれは君を愛してるんだ!」などと言ったら嘘つき呼ばわりされて余計に相手を怒らせることになるかもしれません(勿論、時と場合によっては違う結果になることもあり得ますが)。

 別に「ありがとう」と言うこと自体は悪いことではありません。相手に感謝していることを伝えるのは大切なことです。だからこそ必要な時に言うべきなのであって、でたらめに「ありがとう」を連発していればいいというものでないでしょう。選挙カーで走り回りながら「ありがとうございます」を連発している人は、私にとって迷惑でしかありません。
 一ヶ月も前の話なので既にご存知の方もおられるかと思いますが、ゲルマニウムを使用したブレスレット(12銘柄)について国民消費者センターが行った調査の結果が公表されています。
 ↓
 体に良いとうたうゲルマニウム使用のブレスレット(商品テスト結果)_国民生活センター
 http://www.kokusen.go.jp/test/data/s_test/n-20090625_1.html

 調査を行った商品の中には、ゲルマニウムが入っていないものがありました。また、そもそもゲルマニウムが入っていたところで「健康に良い」などという主張には根拠がありませんでした。

 一方、この調査結果に対するメーカー側の言い分が「業界の意見」として7月21日に追加されています。
 そのような行為は、弊社の信用失墜と経済的損失に結びつき、多大な損害を被ります。貴センターには以下のことを考えて頂きたいと思っております。

 ・世の中には、誠意を持ち、商売をしている企業もいる事
 ・貴センターの立場や発言力の影響
 こんなことを書いているということは、自分たちは誠意を持って商売しているといいたいのでしょうか。しかしながら根拠がはっきりしない(この場合「根拠は無い」と言った方が適切か)のに商売に利用するのは、「誠意を持ち、商売している」ことになるとは思えません。信用を失っても仕方がないでしょう。

 そんなことはない!効果はあるんだ! というのなら、そのように主張する側が根拠をきちんと示さなくてはなりません。
 ゲルマニウムの特質について、10年にわたり、研究実証した結果、マグネット治療ブレスに比べ、有効性が高いという実験データと市場試着テストにより製品化を5年前より始めました。
 このように仰るなら、是非ともその結果を論文にまとめて発表していただきたいものです。ゲルマニウムの人体に対する効果について科学的根拠を示した論文は今のところないようなので、(もし本当なら)素晴らしい評価を得られるでしょう。効果があることを本気で証明したいのなら、素人相手に口コミとやらで効果を伝えるよりも論文として研究成果をまとめて専門家の検証を受けるべきです。

 ちなみに「この商品に効果がないと言うなら、無いという根拠を出せ」という主張は通りません。そんなことを言い出したら、どんな無茶苦茶な主張でもいちいち検証しなくてはならず、お金と時間がいくらあっても足りません。「効果がある」と主張する側がその根拠を示さなくてはならないのです。

 今回問題となったのはゲルマニウムを使用したブレスレットですが、科学的根拠がないのに商売に利用されているものは他にもあるでしょう。まったく困ったものです。
 外出途中でトイレに寄った時のことです。ふと隅のほうに目をやると、洗剤のサンポールが置いてありました。何年か前までは私の家でも使っていたのですが、最近は他社の製品を使っていますのでサンポールの姿を見るのは久し振りです。

 だからというわけでもないのですが何となく容器を見ていたら、容器に「洗浄力アップ」と書いてあるのが目に入りました。「メーカーの人も頑張っているのだな」と思いながらもう一度良く見ると、 「マイナスイオンの力で洗浄力アップ(当社比)」となっています。これにはびっくりしてしまいました。

 どうして「マイナスイオン」なんて言葉が出てくるのでしょう。「洗浄力アップ」が本当であるなら、それは「マイナスイオン」という言葉を使わなければ説明不可能なのでしょうか。そもそもここでいう「マイナスイオン」とは一体何なのでしょう。どういうことなのだろうと頭を抱えそうになりましたが、用事も残っていたのでとりあえずはその場を後にしました。

 その後、何かの見間違いかもしれないと思って調べてみたのですが、やはり見間違いではなかったようです。

 サンポール 製品情報 (大日本除虫菊株式会社)
 http://www.kincho.co.jp/wnew/200803/sanpoll/index.html
●酸のちからとマイナスイオンの相乗効果で便器のがんこな黄ばみを化学分解して落とします。


 サンポールはしばらく使っていなかったので今まで気が付かなかったのですが、いつの間にこんなことになっていたのでしょうか。
 2週間くらい前の話ですが、ゼニス・ファイナンシャル・サービスというところから手紙が来ていました。昨年、別のところから届いていた例のアレと似ているなと思いながら開封したところ、やっぱり当選商法の類のようでした。

 例のアレ
 ↓
 カナダからの怪しい手紙
 http://75424.diarynote.jp/200808191528160000/

 カナダからの怪しい手紙 その2
 http://75424.diarynote.jp/200808192024430000/

 詳しい内容については既に紹介してくれている人がいますので、そちらにリンクを張らせてもらいます。
 ↓
 見ず知らずの霊能者に私の未来を心配されている件 - 『digital ひえたろう』 編集長の日記★雑記★備忘録
 http://taizo3.net/hietaro/2008/05/post_285.php

 私のところへ来たものとは封筒が少し違いますが、内容は一緒です。

 似たような手紙を見かけた方はご注意ください。

 気をつけて!最近の「当選商法」(ご注意ください)_国民生活センター
 http://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/sn-20080723.html
 やあ (´・ω・`)
 ようこそ、バーボンハウスへ。
 この水道水はサービスだから、まず、うがいでもして落ち着いて欲しい。手を洗うのも忘れずに。

 じゃあ、 注文を聞こうか。本題に入ろうか。

 というわけで、ここからが本題です。豚インフルエンザ改め「インフルエンザA(H1N1)」の感染が広がることも気がかりではありますが、同時にインフルエンザに関して間違った情報が広がることも心配しています。根拠もないのに「○○は危険」だとか「××さえあれば大丈夫」といった話が広がることです。

 幾つかの怪しげな話については既に取り上げている人がいますので、そちらをご覧ください。

 ホメオパシーはインフルエンザに効きません(追記あり) (kikulog)
 http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1240968090

 どらねこ日誌: マクロビオティックなどの食事療法ではインフルエンザ予防はできません
 http://blogs.dion.ne.jp/doramao/archives/8335590.html

 もしかしたら「信じるかどうかは個人の自由なんだから、好きにさせておけばよかろう」と仰る方がいるかもしれません。しかしインフルエンザは人から人へ感染するのですから、それではまずいでしょう。ホメオパシーやマクロビオティック、その他諸々の怪しげなものを勧める人が善意でやっているのか金儲けが目的なのかは知りませんが、間違った情報に従って行動したために感染を広げられたのでは迷惑です。まともな医療行為を否定するものであれば、特に注意が必要です。

 それでは何を信用するべきかという話になりますが、国立感染症研究所感染症情報センターや厚生労働省が新型インフルエンザに関する情報を公開しています。まずはそちらを参考にするのが良いでしょう。

■国立感染症研究所感染症情報センター
 感染症情報センター<新型インフルエンザ(A/H1N1)>
 http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/index.html

 インフルエンザA(H1N1)に対する個人における対応
 http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/2009who/09who17.html

 ブタインフルエンザに関するよくある質問-改訂版
 http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/2009who/09who15.html

■厚生労働省
 健康:新型インフルエンザ対策関連情報
 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html

 健康:新型インフルエンザに関するQ&A
 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02.html

 都道府県による新型インフルエンザ相談窓口(2009年4月30日現在)
 http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/090430-02.html
 前回、「報道ステーション」でホメオパシーが紹介されていたことを書きました。
 ↓
 http://75424.diarynote.jp/200901232358264586/

 しかしながらホメオパシーそのものに関する説明がなかったので、今さらではありますが簡単にまとめておきます。

■基本的な考え方
・症状を起こすものは、その症状を取り去るものになる。
・症状を起こすものを薄めて使うことで、体に悪い影響を与えることなく症状だけを取り除くことができる。
・症状を抑えるのではなく、「症状を出し切る」
※あくまでも「そのように主張されている」というだけの話です。

■どんなことをするか
・「レメディ」と呼ばれる砂糖の玉を口に含み、ゆっくり口の中で溶かす。
・レメディによって自然治癒力を向上させる。(実際に向上しているかは不明)

■レメディとは
・植物や鉱物、昆虫などから原液を作り、それを極度に希釈したものを砂糖に染み込ませたもの。
・レメディの原液は、理論上では元の物質が分子1個たりとも入っていない濃度まで希釈される。
※おそらく不純物 の方が多く含まれることになります。

・成分は「ただの砂糖」と同じである。しかし、「溶けていた物質の情報」をなぜか記憶しているらしい。

■問題点
・「ホメオパシーが効く」という科学的な根拠はない。むしろ「効果がない」とする否定的な研究結果ならある。
※効果がないのに「効果がある」なんて言ったらまずいよね?

・効果の見込めない方法に拘ることで、症状を悪化させる恐れがある。
命に係わる場合もあります。
 ↓
 喘息に対するステロイド治療を否定するホメオパシー - NATROMの日記
 http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20090201

・予防接種など、まともな医療行為を否定するケースがある

 以上、簡単にまとめてみました。

 もう少し詳しい事を知りたい場合は、こちらをどうぞ
 ↓
■Wikipedia
 ホメオパシー - Wikipedia
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%A1%E3%82%AA%E3%83%91%E3%82%B7%E3%83%BC

■否定的な意見
 ホメオパシー - Skeptic’s Wiki
 http://sp-file.qee.jp/cgi-bin/wiki/wiki.cgi?page=%A5%DB%A5%E1%A5%AA%A5%D1%A5%B7%A1%BC

 ホメオパシーFAQ - Skepticism is beautiful
 http://d.hatena.ne.jp/lets_skeptic/20070501/p1

 ホメオパシーは「効果が確かめられていない」方法ですらない - Skepticism is beautiful
 http://d.hatena.ne.jp/lets_skeptic/20090128/p1

 ホメオパシーのメカニズムはとてもおかしい - Skepticism is beautiful
 http://d.hatena.ne.jp/lets_skeptic/20090130/p1

 ホメオパシー(kikulog)
 http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1164164775

 報道ステーションでホメオパシー(kikulog)
 http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1232672820

■ホメオパシー関連団体による説明
 ホメオパシー ジャパン「ホメオパシーとは?」
 http://www.homoeopathy.co.jp/introduction/index.html

 日本ホメオパシー医学協会による解説
 http://www.jphma.org/About_homoe/about_homoeopathy.html

■ネタ
 幻影随想: ホメオパシーヤバイ
 http://blackshadow.seesaa.net/article/98221876.html


 昨日の「報道ステーション」で、末期がん患者への治療の一つとしてホメオパシーが紹介されていたそうです。私は放送を見逃したのですが、番組の公式ページで動画が公開中なので見てきました。
 ↓
 http://www.tv-asahi.co.jp/hst/contents/movie/090122/index.html

 根拠のはっきりしていないものに対して「効果がある」なんて言ってはまずいでしょう。この場合の「根拠」とは、「効果のあることが確かめられているか」という意味です。番組中で紹介されていた患者さんを非難するつもりはありませんが、テレビがこれを好意的に取り上げるのはどうかと思います。

 「ホメオパシーって何?何か問題でもあるの?」という方はこちらをどうぞ
 ↓
 ホメオパシーFAQ - Skepticism is beautiful
 http://d.hatena.ne.jp/lets_skeptic/20070501/p1

[追記]
 もしも自分や家族が末期がんに侵されたとしたらどうするのか考えてみたのですが、すぐには答えを出せませんでした。がんの治療に拘るのか、現状を受け入れてホスピスで緩和ケアを受けるのか、それとも医学ではない何かに頼ろうとするのか、その時になってみないとわからないでしょう。ただし、死なない人間なんていませんから、どこかで現状を受け入れる必要があることは間違いないのでしょうけど。番組の内容には問題がありそうですが、そういうことを考える機会になったのは私にとって良かったのかもしれません。

 緩和ケアとは:[がん情報サービス]
 http://ganjoho.ncc.go.jp/public/support/relaxation/about_care.html


[再度追記]
 ホメオパシーに関する説明がなかったので、簡単にまとめてみました。
 ↓
 http://75424.diarynote.jp/200901302357198361
 年が明けてから最初の記事なのに随分と後ろ向きなタイトルです。その上、取り上げるのは世間的は余り重大とも言えないような話題かもしれませんが、気にしないで下さい。

■神舟7号「捏造」騒動
 昨年9月に中国が有人宇宙船の神舟(しんしゅう)7号を打ち上げたのですが、船外活動の様子を伝える映像が捏造だったのではないかと主張した人がいました。

 山本弘のSF秘密基地BLOG:今度は「神舟7号の宇宙遊泳もなかったろう論」
 http://hirorin.otaden.jp/e9213.html

 問題とされていた映像はこちら
 http://www.nicovideo.jp/watch/sm4767838
 http://www.nicovideo.jp/watch/sm4772281

 これに対しては科学ジャーナリストの松浦晋也さんが自身のブログで反論しています。非常に丁寧なまとめです。

 松浦晋也のL/D: 神舟7号船外活動関連
 http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/7/index.html

 もしも捏造であったとしたなら、この映像を作るためには非常に高度な技術が必要になります。それだけの技術を持っているなら、素人でも分かるような雑な仕事はしないだろうという意見もあります。
 ↓
 神舟7号とは (シンシュウナナゴウとは) - ニコニコ大百科 -
 http://dic.nicovideo.jp/a/%E7%A5%9E%E8%88%9F7%E5%8F%B7

 どうやら、映像が捏造と考えることには無理があったようです。

■メタミドホス自然発生説
 中国製ギョーザに殺虫剤のメタミドホスが混入していた事件で、「メタミドホスは自然発生した」と主張する人がいました。

 中国産冷凍餃子事件の謎は量子水理論から読み解ける!!―高濃度メタミドフォスは外部混入ではなく内部発生した―
 http://www1.odn.ne.jp/shishakamo/bin’8/bin08-04-02.htm

 ちなみに「量子水理論」というのは高尾征治が勝手に言い張っているだけで、正しい理論として認められているわけではないようです。むしろこんなことを説明できてしまうなら、それは理論がおかしいのではないかと思います。

 更には懲りずにこんなことを言い続けています。 

 化学反応による内部発生説を裏付けるメタミドフォス濃度の経日変化
 http://www1.odn.ne.jp/shishakamo/bin’8/bin08-07-09.htm

 中国産冷凍餃子の検出メタミドフォス濃度は保存期間が長くなると増大する!!
 http://www1.odn.ne.jp/shishakamo/bin’8/bin08-08-20.htm

 ジクロルボスもメタミドフォスと同様氷点下の化学反応で内部発生した可能性が高い!!
 http://www1.odn.ne.jp/shishakamo/bin’8/bin08-11-05.htm

 「メタミドフォス濃度の経日変化」なんて言いますが、たった3つのデータから一体何が言えるのでしょう。後から検出されたものが、たまたま高濃度になっていただけではないのでしょうか。ふざけた話です。

■絹川選手を診察した怪しい医師
 陸上の絹川愛選手が、謎の感染症に罹ったとのニュースがありました。
 
 恐怖!中国で感染か!絹川が謎のウイルスで北京断念へ:スポーツ:スポーツ報知
 http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/news/20080606-OHT1T00047.htm

 「感染症なのにどうして整形外科医が出てくるの?」と思ったら、どうも怪しい人物だったようです。

 幻影随想: 読売新聞のトンデモ記事が見事に爆釣な件
 http://blackshadow.seesaa.net/article/99666042.html

 「独自の検査と独自の基準によって診断すると謎のウイルスによる感染症です」ということだったようです。要するに当てにしちゃいけませんと。その後、絹川選手は走れるまでに回復したそうですが、この医師はどうなったのでしょうか。

■永久機関もどきな水発電装置
 大阪市に本社のある株式会社ジェネパックスが、水から電力を取り出す装置を開発したという発表がありました。

 水から電流を取り出すことを可能にした新しい発電システム「ウォーターエネルギーシステム」を見に行ってきました - GIGAZINE
 http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20080612_wes/

 水から電流を取り出す「ウォーターエネルギーシステム」デモムービーいろいろ - GIGAZINE
 http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20080612_wes_movie/

 真偽判断に役立つ「ウォーターエネルギーシステム」に対する各報道陣からの質疑応答いろいろ、そして現時点での結論 - GIGAZINE
 http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20080612_wes_q_and_a/

 エネルギー保存の法則に反するので、普通なら「こんなのありえないよ」と言われてお終いだと思ったのですが、好意的に紹介する番組もありました。まったく困ったものです。

 ところでテレビを映したり電気自動車を走らせるデモンストレーションが行われていましたが、実際に発電ができたからといって、説明通りの仕組みで動作していることが証明されたわけではありません。本当は発電していないのに、何らかの仕掛け(例えば前もって充電したバッテリーを仕込んでおく)によって発電しているように見せかけた可能性もありますが、それは証拠がないので何とも言えません。開発者が詳細を発表し、本当に説明どおりに発電していることを証明してくれるなら、こんな余計なことを考える必要もなくなるのですけど。

 ちなみに水を水素と酸素に分解するとされる「触媒」については、こんな説明がされています。
 ↓
 ジェネパックスが水素生成のメカニズムを明らかに - ニュース - nikkei BPnet
 http://www.nikkeibp.co.jp/news/biz08q2/575019/?bzb_pt=0
 金属または金属化合物には常温で水と酸化反応する金属を使っているとする。水と反応する金属はLiとNa、Mg、K、Caなどがある。今回発表したシステムの特徴はこの金属または金属化合物の反応性を制御して長時間に使うことを可能にした点にあるという。

 それは「触媒」とは呼びません。
 水素生成反応による生成物は水に溶解し、システム中の水とともに排出される。反応が終了すれば、水素の発生も発電もストップする。

 要するに金属を消費して発電する装置のようです。水だけで発電しているのではありません。

■終わりに
 気が付けば怪しげな話ばかりになってしまいました。何でだろう。
昨日、周りの人で血液型の話を持ち出す人が何人かいたので何事かと思ったのですが、どうやらこの辺の話と関係しているようです。

10位までに血液型本4冊…書籍の年間ベストセラー : 文化 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20081203-OYT1T00288.htm?from=main4
 また、3位の「B型自分の説明書」をはじめ、「O型――」「A型――」「AB型――」と文芸社刊の血液型本がそろってベスト10入り。4冊合計だと発行部数は500万部。


踊る!さんま御殿(2008年12月2日放送内容)
http://www.ntv.co.jp/goten/oa/20081202/comment.html
(放送は見逃しました)

私は血液型と性格に関係があるかどうかなんて興味はないのですが、本が売れるくらいなのですから結構な人が信じているのでしょうか。

「話のネタにするくらいなら構わないのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、中には本気で信じている人もいるようです。そして、血液型を理由にして悩んでしまう人もいます。

例えばこちら

私は今まで血液型にこだわってました。私はA型。 - Yahoo!知恵袋
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1118697761

血液型を聞いたくらいで相手の何がわかるというのでしょうか。私は血液型なんか気にしても仕方がないものだと考えています。輸血でもするなら大問題かもしれませんけど。

[おまけ]
■ちょっと面白いサイト
究極の血液型心理検査(復刻サイト)
http://www.senrigan.net/bloodmind/

■「あなたはA型ですね」と言えば40%くらいは当たる
日本人の場合、A:O:B:AB=4:3:2:1の割合だそうです。
まず、イグノーベル賞についてご存知ない方のために簡単に説明しましょう。イグノーベル賞は、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられる賞です。ユニークな(内容もまともであったりする)研究に対して送られることもあれば、科学的には到底ありえないような主張をする人に対して皮肉を込めて送られる場合もあります。
したがって、その人の主張の正しさとイグノーベル賞を受賞することには関係がありません。続きを読まれる際は、そのことにご注意下さい。

さて、10月2日に授賞式の行われたイグノーベル賞に関して、こんな記事がありました。
CNN.co.jp:「コカ・コーラの避妊効果」研究にイグ・ノーベル化学賞
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200810030007.html
ボストン──「笑えるとしか言いようがなく、しかも記憶に残り、人々を考えさせる業績」に贈られる、毎年恒例となったイグ・ノーベル賞の第18回授賞式が2日夜、米ハーバード大学のサンダース・シアターで催され、「コカ・コーラの避妊効果」について研究し、真反対の結果を導き出した2つの研究グループに、化学賞が贈られた。片方は「避妊効果がある」との結論で、もう片方は「効果がない」としている。


「コカ・コーラに避妊効果がある」との研究は、米ボストン大学医学部のデボラ・アンダーソン教授が1985年に、米医学誌の権威ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに発表したもの。コカ・コーラの中でも、特にダイエット・コークの避妊効果が最も高かったという。


同様の研究は台湾の研究グループも行っており、同時受賞となった。しかし、台湾のグループは、コカ・コーラならびに他のソフトドリンクには「避妊効果がない」ことを確認している。


一方、清涼飲料水大手コカ・コーラは、イグ・ノーベル化学賞についての問い合わせに、回答を拒否している。
一方が「効果がある」としながら、もう一方から「効果がない」という正反対の結論が出ていることがポイントなのですね。「結局何だかわからない」ということですから。なんだってこんなことを研究していたのかは、あえて考えないことにしましょう。

それにしても、コカ・コーラを飲んだくらいで避妊効果があったら大変でしょう。本当だったらもっと前から大騒ぎになっているはずです。真面目に研究するまでもなく、ありえない話と言って良さそうです。

ところが他所様のブログを拝見すると、どうもコカ・コーラの使用法が「飲む」に限った話ではないようなのです。
こんな都市伝説があるのだとか

都市伝説広場
http://umaibo.net/ul/basic/goraku/colahi.html
あくまでも「都市伝説」ですから、根拠なんかありませんし真に受けてはいけません。流石に無茶だろうとは思うのですが、信じる人がいるのでしょうか?

詳しい内容を見ていないのでわからないのですが、今回受賞した研究ではコーラがどのように使われていたのでしょうか。どちらにしても、胡散臭い話であることには違いないのでしょうけれど。
 
ちなみに今回のイグノーベル賞では、日本人の研究者が認識科学賞を受賞しています。
「単細胞が迷路解く」受賞 イグ・ノーベルで中垣氏ら (47NEWS)
http://www.47news.jp/CN/200810/CN2008100301000200.html
 【ケンブリッジ2日共同】ユーモアにあふれた科学研究などに贈られる「イグ・ノーベル賞」の授賞式が2日、米マサチューセッツ州ケンブリッジのハーバード大で開かれ、アメーバのような動きをする単細胞生物「真正粘菌」が迷路の最短距離を導き出すことを発見した研究で、北海道大の中垣俊之准教授ら6人が認識科学賞を共同受賞した。

 人間にとっても難しい迷路の探索を、脳も神経もない粘菌ができることを発見した点が評価された。受賞あいさつで、中垣氏が「日本の辞書で単細胞は頭が悪いと書かれているが、単細胞はわれわれが考えてきたよりずっと賢い」と話すと、数百人の観客から拍手と歓声を浴びた。

 中垣氏らの研究では、3センチ四方の迷路に粘菌を置くと、最初はすべての道に体を伸ばす形でふさいでしまうが、迷路の入り口と出口に食べ物を置くと、最短距離だけを結ぶようになった。
こちらはコーラの話とは違って、「まともな内容だがユニークな研究」のようです。名誉な形での受賞ですね。
先日『水からの伝言』について書いた時に、少しだけ触れたEM菌についてのコメントを頂いきました。せっかく話題に出たのだから軽くまとめてみようと思ったのですが、結果はタイトルの通りです。どうやら私の能力では、EM菌を理解することはできないようです。

どうして微生物の話をしているはずなのに、

波動
重力波
シントロピー
なんて言葉が出てくるのでしょうか。
私にはさっぱりわかりません。

中途半端ではありますが、調べた内容について一応書いておきます。

EM研究機構によると、EMとは次のように説明されています。

EMとは?|EM研究機構|EM Research Organization
http://www.emro.co.jp/em/index.html
乳酸菌、酵母、光合成細菌を主体とする有用な微生物の共生体(製品名「EM・1R」)で、農業、畜産、水産、環境浄化、土木建築など様々な分野に利用可能な多目的微生物資材です。

種類の異なる微生物を混合して利用する、というのは何となくありそうな話です。一方で微生物の種類によって適する環境が異なると思うのですが、その辺はどうなっているのでしょう。

続いて開発の経緯としては、次のように説明されています。
当時、琉球大学農学部の比嘉照夫教授(現職:名桜大学教授)が、1977年、微生物の農業利用について研究に着手し、安全性と現場再現性を徹底して追求した結果、1982年、画期的な微生物複合培養技術の基礎が確立されました。
 以後、EM技術は、化学薬品に頼らない農業を目指す個人や団体から徐々に注目されるようになり、今では国内2社 (株式会社EM研究所 / 有限会社サン興産業)、海外55ヶ国で製造されるようになっています。


EMの利用法になると、素人ながらちょっと首を傾げたくなる内容になってきます。あまりに適用範囲が広いのですが、本当にそんなにも都合の良いものがあるのでしょうか。

EM活用技術 |EMとは?|EM研究機構|EM Research Organization
http://www.emro.co.jp/em/science/index.html
EMは開発当初の土壌改良材というジャンルを超え、現在では農業、畜産、水産、水処理、リサイクル、土木建築、医療、等々様々な分野で活用が進んでいます。


(追記)こちらの方がわかりやすかったかもしれません。
 ↓
EM情報室 WEBマガジン エコピュア EMとは?
http://www.ecopure.info/em/index.html
EMとはEffective Microorganismsの略語で、有用な微生物群という意味です。

EMは自然界から採種し、抽出、培養した微生物で、琉球大学農学部の比嘉照夫教授が開発しました。

EMの中には数十種類の働きの異なる微生物が入っています。主な微生物として、食品に使われる同じ仲間の乳酸菌、酵母をはじめ光合成細菌、放線菌、糸状菌などがあります。このEMを土に入れることにより、土の持つ力を十分に発揮させ、植物が健康に育つ環境を作り出します。

当初は土壌改良資材として開発されたEMですが、現在では農畜水産だけでなく水質浄化をはじめとする環境浄化や、医療、建築、教育など様々な分野に広がっています。
(追記終わり)

さて、どうしても理解できないのは比嘉照夫氏による次の主張です。

EM情報室 WEBマガジン エコピュア 連載 新・夢に生きる ⑤ 比嘉照夫名桜大学教授
http://www.ecopure.info/rensai/teruohiga/yumeniikiru05.html
昨年の12月、江本勝さんが設立した(株)IHMの20周年記念セミナーに船井幸雄さんと私がゲストスピーカーとして招待され、波動についていろいろとお話しする機会がありました。私はEMの本質的な効果は、関英雄先生が確認した重力波と想定される縦波の波動によるものと考えています。

「重力波と想定される縦波の波動」とは何でしょう?それがEMの本質的な効果だと言うのですが、さっぱりわかりません。
続きます。
これまで明らかとなっている波動は電磁波としてとらえられる横波であり、物質がエネルギー化し消失する一連の流れに沿ったものであり、エントロピーの法則に従うものです。重力波は、そのエネルギーの流れとはまったく逆の関係を維持する波動と言えるもので、汚染や低レベルのエネルギーを使えるレベルに集約し、そのエネルギーで物質化を促進する力があると言われています。私はこのような現象をシントロピーと称しています。

比嘉氏の造語である「シントロピー」が登場です。
また続きます。
すなわち、シントロピーとは「蘇生の法則」とも言えるもので、これまでマジカルとかオカルトと言われる未知の分野を支配する法則に類似し、物質に対する反物質的な存在と言えます。したがって、一口に波動と言ってもその形態はまったく異なっており、常識的な波動の概念では説明が困難であり、理解することは不可能と言えます。波動による蘇生的な現象は従来の常識とは異なる別の波動の概念を考える必要があり、私は重力波の存在がその根底にあるものと考えています。

もはや私の理解できる範囲を完全に超えてしまいました。「シントロピー」、「波動」(物理学の教科書に出てくる意味での「波動」ではない)、「重力波」と並べられて、何が何だかわかりません。

後半にもいろいろ書いてあるのですが、読むのが嫌になりました。とりあえず、『水からの伝言』の江本勝と「EM」の比嘉照夫、経営コンサルタント(?)の船井幸雄が仲良しだということくらいは覚えておきます。

ここまででギブアップです。余力ができたら追加するかもしれません。

[追記]
EM研究機構のページから、関連団体として財団法人自然農法国際研究開発センターへのリンクがあったので、そちらを見てみました。

国内普及について~財団法人自然農法国際研究開発センター
http://www.infrc.or.jp/act/domestic.html
自然農法の技術は、EM(有用微生物群)を活用した育土(土づくり)技術による農作物の栽培指導が中心です。さらに、EMを利用した畜産廃棄物の悪臭対策やその有効堆肥化などの技術指導も行っています。
EMに関する技術指導をしているようです。ところで、人為的に微生物を投入して環境を変えようとすることを「自然農法」と呼んでも良いのでしょうか。

さて、私の力だとこれ以上自力でまとめるのは難しいようなので、参考になりそうなリンクを貼っておきます。

EM菌 まとめ(仮) - 妄想科學日報
http://d.hatena.ne.jp/DocSeri/20080623/1214205987
既にまとめを作っている人がいました。タイトルに「(仮)」と付いていますが、「EMって何? 何か不味いことがあるの?」という人に対して必要な情報は揃っています。

農法あれこれウォッチング (エムティーファーム やまさんのお庭)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~atotsugi/nouhou/nouhou.htm
「○○農法」と呼ばれるものについて検証しています。EMについても検証しています。

ああEM 永久の楽園 (もっと休むに似ている)
http://gallerytondemo.blog.shinobi.jp/Entry/71/
比嘉照夫氏の著作にあった内容を紹介しています。

エフェクティブ・マイクロオーガニズムス教団、略して・・・ (もっと休むに似ている)
http://gallerytondemo.blog.shinobi.jp/Entry/74/
「ああEM 永久の楽園」の続きです。比嘉氏の主張がどんどん変な方向に進んでいく様子が窺えます。

EM菌投入は河川の汚濁源(kikulog)
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1205503037
EM菌を投入して河川を浄化しようとする取り組みに対し、効果が不明なだけでなく反対に河川を汚染することにもなり得ると指摘しています。

ここで紹介したサイトの中でも語られていますが、EMは万能ではないことは覚えておくべきでしょう。「EMさえあれば水質汚濁が解決する」なんて都合の良い話はありませんし、そもそも何にでも使えるわけではありません。そのはずなのですが、EMは万能であるかのように語られることがあります。困ったものです。

(おまけ)
万能ねぎの万能性を確かめてみる - されど空の青さを知る
http://blog.mynet.co.jp/tsuji/2007/12/negi.html
万能ねぎの「万能」ぶりだって限度があるのです。
『水はなんにも知らないよ』は、『水からの伝言』や「○○水(ナントカ還元水みたいなもの)」のような水にまつわる怪しげな言説について検証・批判している本です。科学的な話が中心になっていますが、難しい言葉はあまり出てきませんので読みやすいと思います。

また、『水からの伝言』への批判サイトとしては、
「水からの伝言」を信じないでください
http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/fs/

「水からの伝言」を教育現場に持ち込んではならないと考えるわけ
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/nisekagaku/mizuden_doutoku2.html

「水からの伝言」に言語学の立場から反論する - 思索の海
http://d.hatena.ne.jp/dlit/20070521/1179748496
が参考になると思います。

さて、何故こんなことを書いているかといいますと、関東地区の公立小・中学校の女性校長会で、江本勝を招いて『水からの伝言』に関する講演をしたそうです。

『教育現場に水のメッセージを』(『Hado』9月号)|ほたるいかの書きつけ
http://ameblo.jp/fireflysquid/entry-10139358661.html

『水からの伝言』の話が、児童や生徒のためになると思っているのかもしれませんが、あんなものは与太話でしかありません。そもそも『水からの伝言』及び関連書籍で主張されている内容は、「波動測定器」だとか「波動情報を転写した水」などを売りたいがための嘘でしかありません。
良識ある大人であるはずの校長先生たちが集まって、嘘をついて怪しげな商売をしている人の片棒を担ぐような真似をしてしまったのですね。例え善意からの行動でも、間違っていれば害悪にしかなりません。(場合によっては暴力にも凶器にもなり得ます)
ちなみに江本勝のやっている商売とはこんな感じです。

波動ライフ-Hadolife WebShopping
http://hadolife.net/
「波動測定器」や「波動情報を転写した水」が売られています。

【HADOアストレア】HADOアストレア体験会のご案内
http://www.hado.com/web/hadoastrea0.htm
1,995,000円もする「HADOアストレア」という機械も売っています。


そういえば以前、「インターネット上にある情報には正しくないものもある」ということを教えるために『虚構新聞』を利用している先生がいることを紹介しました。
http://75424.diarynote.jp/200808272222580000/

どうやら生徒に限らず学校の先生方にも「インターネット上に限らず怪しい話は沢山ある」ということを今一度考えて頂く必要がありそうです。私の希望としては、大多数の先生は良識ある方だと信じたいですが。

ところで、
・水からの伝言
・ゲーム脳
・百匹目の猿
・EM菌
・創造論(「フライング・スパゲッティ・モンスター」も必要でしょうか)
これらをどのくらいの人たちが信じているか、調査したらどんなことになるのでしょうか。興味はありますが、ちょっと怖い気もします。

[追記]
私が『水からの伝言』を批判するのは以下のような理由です。

●事実であるかのように語られているが、科学的な根拠は全くない。
・「波動」などという「科学っぽい」説明がされているが出鱈目である。

●水に善悪の判断を委ねるなど滑稽であり、「いい話」とはとても言えない。
・相手を気遣ったり、相手に感謝する理由は「きれいな水の結晶ができるから」なんですか?
・自分の言ったことで相手がどんな気持ちになるのかなんて、自分の頭で考えろ 。

●言葉の意味を理解するには、それに関わる様々な情報を持っている必要がある。
・ある言葉だけを抜き出して単純に「良い」「悪い」と判断することはできない。

一番大きな理由は

嘘をつくな

なのですが。

「事故米を正規米と混ぜて流通させたせいで、肝臓がんになる人が増えている」と主張している人がいるようです。

痛いニュース(ノ∀`):「企業努力とテクニックで」 有害米、なんと正規米にも混ぜて出荷…三笠フーズ
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1173208.html

63 名前:名無しさん@九周年[] 投稿日:2008/09/08(月) 12:21:42 ID:iictaJAz0
肝臓がん患者は事故米が流通し始めた10年前から
西日本を中心に爆発的に増加中です。

国立がんセンターがん対策情報センターの資料から、肝臓がんによる死亡者が西日本で多い傾向にあること、1995年から急激に死亡者の増加が見られることを根拠としているようです。尚、グラフについては国立がんセンター対策情報センターのページ( ttp://ganjoho.ncc.go.jp/pro/statistics/gdball.html?7%2%1)から確認できます。また、グラフの元になったデータは、人口動態統計によるがん死亡データ(1958年~2006年)としてこちら( ttp://ganjoho.ncc.go.jp/professional/statistics/statistics.html)からダウンロードできます。

確かに1995年から肝臓がんによる死亡者が急激に増加しているのですが、その理由を「10年前に事故米が流通し始めた」ことによるものとするのは無理がありそうです。「大勢の人が事故米を食べて一斉に肝臓がんになり、すぐさま亡くなった」ということになってしまいます。これはあまりにも不自然です。では、どういった理由によるものなのでしょうか。これについては、NATROMさんのブログで解説されています。

有害米と肝臓癌死亡数の増加は無関係 - NATROMの日記
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20080909

こちらでまとめさせて頂くと、次のような理由によるものとして説明されています。
・肝臓がんの主要な原因は、肝炎ウイルスの持続感染である
・西日本は肝炎ウイルスに感染している人が東日本と比べて多い
 ↓
 西日本には肝臓がんになりやすい人が多い。それ故、死亡者も多くなる

・1995年から、死因統計分類の方法が変わった
・以前は別の死因とされてきた事例も、肝臓がんによる死亡として分類されるようになった
 ↓
 新たに「肝臓がん」として分類されることになった分が上乗せされた。そのため死者が急激に増えたように見える

「肝臓がん患者は事故米が流通し始めた10年前から西日本を中心に爆発的に増加中です。」という主張には、どうやら根拠がなさそうです。


ところで私には、
自然界における 「最強の発がん性物質」 アフラトキシンB1
(0.0015ppm = 10億グラム中に1.5グラムの濃度で、 100%発癌 )
この部分がよくわかりません。
アフラトキシンの危険性を訴えたかったのだとしても、どうして単位が濃度を表す[ppm]なのでしょうか。急性毒性の強さを示す半数致死用量(LD50)だと単位は[mg/kg体重]です。人が一生涯にわたり毎日摂取しても健康上悪影響がないと推定される化学物質の最大摂取量を表す、一日許容摂取量(ADI)だと単位は[mg/kg体重/日]になります。つまり「体重1kg対して摂取する物質が何mgか、または1日あたり何mgか」というように、量が問題になるはずなのです。濃度の問題ではありません。このデータを見つけてきた人は、何か勘違いをしてしまっているようです。

 

もちろん、例え肝臓がんと関係がなかったとしても事故米を食用に利用したことは当然批判されるべきです。また、事故米が原因で何らかの健康被害が発生していた(または将来発生する)可能性もゼロではありません。ただし、根拠のない理由で批判をするべきではありません。要するに、批判するならちゃんとしましょうという話です。

怖い話

2008年9月5日 怪しい話
夏らしいと思える日が数えるほどしか来ないまま、もう9月です。しかし今回は、そんなことにはお構いなしに怖い話です。私の見つけた怖い話を幾つか紹介します。

まずはこちらから
■脳卒中にならない方法?

幻影随想: 一生に一度飲むだけで脳卒中で絶対に倒れない法、というのがひそかに広がっているらしい
http://blackshadow.seesaa.net/article/102400495.html

文字通りに「毒にも薬にもならない」ようなので、これを飲んだり勧めたりすること自体が直ちに悪だとは言えないかも知れません。ただ、「脳卒中にならない」という話を本気にして医師の診察を受けるのが遅れたり、必要な治療を拒否するようなことになったとしたら、笑ってはいられません。

「脳卒中になりにくい方法」であれば、こちらを参考にしながら生活習慣を見直した方がよほど良いでしょう。
脳卒中の予防法は? (厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/seikatu/nousottyu/prevention.html

  

■ホメオパシー
さて、もう少し深刻になったのが次の話です。子どもが耳に怪我をしたので、それをホメオパシーで治そうとする母親のブログが紹介されています。

ホメオパシーと医療ネグレクト - NATROMの日記
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20080516

「ホメオパシーって何?」という人や、「ホメオパシーの何が問題なの?」という人は、こちらをご覧下さい。

ホメオパシー - Skeptic’s Wiki
ttp://sp-file.qee.jp/cgi-bin/wiki/wiki.cgi?page=%A5%DB%A5%E1%A5%AA%A5%D1%A5%B7%A1%BC
誤解の無いよう書いておきますが、ホメオパシーとは「どうして効果があるのかわからない」というものではなく、「効果があることすら確認できていない」という代物です。尚、体験談では「効果があった」とすることはできません。何もしないでも治った場合や、効果があってもプラセボ(またはプラシーボ)によるものであった場合と区別が付かないからです。(詳しくはSkeptic’s Wikiを読んで下さい)

幸いにしてその子の耳は治ったようですが、別にホメオパシーだから治ったわけではないでしょう。もっともその子の母親は、そうは思っていないようですが。
放っておいても自然に治る程度の病気や怪我ならまだしも、命に関わるようなものであればどうするつもりなのでしょうか。また、人から人へ感染する病気の場合、適切に対応しないと病気をばら撒くことにも繋がります。この母親は、そこまで考えているのでしょうか。
見かねた人が、この母親のブログに「ホメオパシーは止めたほうがいいのではないか」という主旨の書き込みをしていました。しかし当人は、考えを変える気はないようです。

 

■マコモ風呂
最後の話は、こちら

幻影随想: 恐怖のマコモ風呂
http://blackshadow.seesaa.net/article/93103924.html

もはや洒落にならないレベルです。
ちなみにマコモ風呂の画像がリンク切れになっていますが、こちらから見ることができます。ただし、見ない方が幸せかもしれません。
ttp://209.85.175.104/search?q=cache:Z3_hzrGx_ToJ:plaza.rakuten.co.jp/Naturalhealing/diary/200702030000/+%E4%BB%8A%E6%97%A5%E3%81%AE%E3%83%9E%E3%82%B3%E3%83%A2%E9%A2%A8%E5%91%82&hl=ja&ct=clnk&cd=1&gl=jp

  

■おわりに
いずれもとんでもない話のはずなのですが、それを良いことだと信じた上で他人に勧めようとする人が存在します。私にはこのことが一番恐ろしく感じられるのです。
毎度愉快な記事で楽しませてもらっている『虚構新聞』というサイトですが、まさかこんな形で利用されているとは思いませんでした。ちなみに『虚構新聞』作者さんのサイト経由で知りました。

NIE 「教育に新聞を」 変わる指導要領 アドバイザー座談会*増える「情報」の記述 環境の変化に対応を(2の1) 北海道新聞 2008年7月28日掲載
http://www.doshin-nie.com/shimen/detail/20080728/01.html
ネット検索をする際は「必ず複数の情報源に当たる」「公的な組織や新聞社のサイトを参考にする」よう指導する。あえて使うのは「虚構新聞」というサイト。新聞社のホームページに似せて作っており、中身はすべてジョークだが、グーグルなどでキーワード検索すると項目一覧のトップに表示されることもある。ネットの情報は必ずしも正しくないことを教えるのに役立つ。
「新聞だって100%信用できるわけではないよ」と言いたいところですが、それはひとまず置いておきましょう。確かにネット上では真贋定かでない話や、明らかに間違っている話も見つかります。そういった話をうっかり信じてしまうことで、恥をかいたりあるいはもっと痛い目に遭うかもしれません。書いた人の単なる勘違いである場合だけでなく、悪徳業者のように騙す意図を持っている場合もあるからです。

この記事の場合、「ネットの情報は必ずしも正しくない」という練習問題として『虚構新聞』が使われているのですね。もっともらしいことを書いてあるものの注意して読めば怪しいことに気付くでしょうし、別の情報源と比較すれば出鱈目であることがわかるはずです。その上ジョークとしても楽しめるのであれば、『虚構新聞』は非常に良い題材なのかもしれません。どうやらこの先生、なかなか洒落のわかる人のようです。

怪しい話をうっかり信じてしまうと、それを人に話すことで自分が「騙された側」だけでなく「騙す側」にもなってしまう場合があります。どちらにもならないよう、注意しなくてはなりません。
例のカナダから来た怪しい手紙の文章が面白かったので載せておきます。
未請求 113,000,000円支払保証小切手の件:今すぐ同封の金融譲渡書類をご返送下さい。

○○××様、あなたにご連絡を差し上げたいと思っておりました!

おめでとうございます!あなたはアカウント番号XXXXXXの単独受領者となり、113,000,000円の小切手を獲得する権利を得られました!

この手紙でご説明している通りに、郵送で迅速にご返信頂けるまであなたの賞金は保留されます。ハミルトン・ムーア&アソシエーツは、あなたが保証小切手で113,000,000円の賞金を獲得する権利を承認致しました。

○○××様、これは宝くじやコンテストのように賞金が当たるか当たらないかわからないようなものではないのです。あなたはアカウント番号XXXXXXの単独受領者であることを私は保証いたします。お支払の為に必要な同封の金融譲渡書類をご返信頂きまして、あなたが当選番号の保持者であることが確認され次第、宅急便で賞金小切手をお届け致します。

あなたの賞金請求に関する大切な詳細事項:○○××様、あなたは113,000,000円の支払いを小切手による一括払いか、全額をあなたの銀行口座に振り込みするかのいずれかの方法を選ぶことができます。

この113,000,000円の懸賞は、ハミルトン・ムーア&アソシエーツがすばらしい宝石商品の販売促進を目的に実施されるものです。このゴージャスなボーナス商品は、別便でお届け致します。○○××様、あなたは、重厚で落ち着いた輝きを放つ8mmの貝パールをあしらった純銀ピアス(洗練されたクラシックなデザインはエレガントな装いにまたは特別な方への贈り物としても重宝されるでしょう)を受け取る権利を獲得されているのです!

忘れないで下さい:これはあなたへの最終通知です。必ず7日以内にご返信下さい。ご返信頂けない場合には、113,000,000円は他の獲得資格を持つ人の手に渡ってしまいます。今日が人生最高に有益な日であることを確信しております。

 心を込めて、

 チャールズ ハミルトン シニア 経理担当管理者

 更に素晴らしいニュース!神奈川のH.Yamada様が最近¥1,025,500の賞金を獲得されました!
突っ込みどころは満載ですが、「宅急便で賞金小切手をお届け致します。」には笑ってしまいました。クロネコヤマトで届けてくれるのですね。

「宅急便」はヤマト運輸の登録商標です。
カナダからの怪しい手紙
カナダのバンクーバーにあるらしいハミルトン・ムーア&アソシエーツというところから怪しげな手紙が来ていました。何日も前に届いていたようなのですが、今日になるまで読まずに放置してありました。中身を要約すると、

 おめでとう!1億1300万円の小切手がもらえることになったよ!
 手続きが必要だから、同封した書類と手数料の5000円を一週間以内に送ってね


といった具合です。

もちろんそんな大金をもらう理由に心当たりもなければ、ハミルトン・ムーア&アソシエーツなんて名前も知りません。何やら怪しい臭いがします。

試みに「ハミルトン・ムーア&アソシエーツ」で検索してみたところ、同じ手紙を送りつけられた人が他にもいました。いつの間にか金額が216万円から1億1300万円までアップしていたようです。国民生活センターが注意を呼びかけている事例ともよく似ています。どうやら「当選商法」というもののようです。

気をつけて!最近の「当選商法」(ご注意ください)_国民生活センター
http://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/sn-20080723.html
 最近、「あなたに高額賞金が当選した」「賞金を受け取れるので手続きして」と謳い、審査料・判定料・ゲーム参加費などの名目で、3千円程度の金銭や、クレジットカード番号の返送を促すダイレクトメール(以下:DM)が送られてきたという相談が、国民生活センターや各地の消費生活センターに寄せられている。

 相談内容の類似した当選商法の相談は、2004年度1件、05年度2件、06年度3件、07年度1件と、少ないながら毎年寄せられており、今般送られてきたDMには、応募していないのに「賞金が当選しました」と、真偽定かではない話が記載されている。

 相談件数はまだ少ないものの、手口が「海外宝くじ」と類似しており、被害防止と注意喚起を目的として情報提供を行う。
見かけた方はご注意を。

ラブレター当選商法 フロム カナダ〜♪
 飽きもせずに毎日新聞がゲーム脳を取り上げています。

新教育の森:子どもとゲーム/3 脳への影響は未解明 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/life/edu/mori/news/20080724ddm002100083000c.html

 学校から来たお知らせを読み、思わずうめいた。「脳の働きが弱っているので、テレビゲームの時間を控えてください」。小学5年生の長男の脳波の測定結果だ。母(38)は長男がゲームにのめりこむと、「ゲーム脳になっちゃうわよ」と注意するようになった。

 埼玉県川口市立東本郷小は04〜07年、ゲームが脳に及ぼす影響を探るため、希望者の脳波を測定した。「うちの子も外遊びが減ったからいけなかった」と母。長男もショックを受け、「30分ゲームしたら30分休む」ルールを守るようになった。


 それにしても、この人たちは聞いた話が本当かどうかなんて、自分で調べたり考えてみることはしないのでしょうか。学校の先生方が信じたうえ、脳波の測定までやってしまうとは恐ろしい。

 恐らくは子ども達のために、良かれと思ってやったことなのでしょう。けれど脳波を測定する前に、やらなければならないことがあったはずです。まずは「『ゲーム脳』なんてことを言っている人がいるけど本当か?」ということから調べるべきでしょう。少し調べてみれば、おかしいことはわかったはずです。わざわざ脳波を測定するほど熱心なのに、最初に「ゲーム脳」が正しい主張か調べてみることはしなかったのでしょうか。

 「ゲーム脳」は、子どもがゲームで遊ぶことを好ましく思っていない人にとっては都合の良い話だったのでしょう。「テレビゲームばかりしているのは良くない」という主張には、私は同意します。勉強が疎かになるようではいけないし、外で遊ぶのも大事でしょう。ほどほどにしておくべきです。けれど、それが「ゲーム脳」を肯定する理由にはなり得ません。ゲームばかりしているのが良くないのであれば、ゲームで遊んでも良い時間を決めるなど、各家庭でルールを決めれば良いだけの話です。ゲームをしてはいけない理由として「脳波が云々・・・」という話を持ち出すと、極端なことを言えば「脳波に以上がなければ勉強なんかしなくて良いし、外で遊ばなくたって構わない」ということになります。

 いくら子どものためとはいえ、間違ったことをしていては意味がありません。子どもの前で、大人が根拠のない話に踊らされるというのは恥ずかしい話です。

 
<気になったので追記>
 ところでこの記事を書いた記者は、どういうつもりなのでしょうか。調べれば無茶苦茶な話であることは、すぐにわかるはずなのですけどね。この人も、きちんと調べていないのでしょうか。
 しかし、ゲーム脳への批判は少なくない。脳の活動低下で「キレやすくなる」という主張に対しては、「飛躍だ」との声も出る。

 記事にある批判的な意見らしきものは、これだけです。「ゲーム脳」は「批判は少なくない」どころか無茶苦茶な話でしかないと思うのですが。

 
 そもそも、この記事の意図もよくわかりません。タイトルが「子どもとゲーム/3 脳への影響は未解明」となっているのですから、「ゲームが脳に与える影響は、よくわかっていない」という内容になるのかと思っていました。ところが中身は、なにやらゲームが悪い影響を与えるかのような文章に見えます。
 一番最後には、
 懸念を検証する研究結果は当分、得られそうにない。
とあり、何やら不満気です。
 自分で不安を煽るようなことをしておきながら、何を言っているのですか?

 確かな証拠が見つかっていないのであれば「わからない」としか言いようがないでしょうに。

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