本当に暴走しているのは誰なんでしょう
2010年3月8日 時事ニュースネットで医師暴走、医療被害者に暴言・中傷 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100306-OYT1T00532.htm
うまくまとまらないのですが、気になった点を挙げていきます。
・意見を述べるのは自由であるが、誹謗中傷になってしまうのは良くない。しかし発言の自由は認められるべきであるから、結局は利用する個人の問題だろうか。
・暴言や中傷の例として「2ちゃんねる」や「Wikipedia」に書き込まれた内容が挙げられているが、それらが医師の仕業であることが確認できているのか。
・記事のタイトルや冒頭で「被害者」という言葉が使われている。一方、具体的事例として挙げられている「2006年に奈良県の妊婦が19病院に転院を断られた末、搬送先で死亡した問題」、「産婦人科医が逮捕された福島県立大野病院の出産事故(無罪確定)」、「割りばしがのどに刺さって男児が死亡した事故」では、裁判の結果いずれも医師に過失はないとの結論が出ている。したがって「被害者」という言葉を使うのは不適切ではないか。
・マスコミが医師に対して言いたい放題なのは問題にしないのか。
※私が「言いたい放題」だと思った報道の例
↓
http://blog.nikkansports.com//nikkansports/writer/archives/2006/10/post_565.html
http://75424.diarynote.jp/200811030112213877/
http://75424.diarynote.jp/200812280251556253/
・報道されている内容に対する批判や誤りの指摘をネット上でしている医師もいるようだが、そういった活動には触れないのか。そもそも報道に対する批判があることについてどう考えているのか。
どうも上手くまとまらないのですが、こんなところでしょうか。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100306-OYT1T00532.htm
うまくまとまらないのですが、気になった点を挙げていきます。
・意見を述べるのは自由であるが、誹謗中傷になってしまうのは良くない。しかし発言の自由は認められるべきであるから、結局は利用する個人の問題だろうか。
・暴言や中傷の例として「2ちゃんねる」や「Wikipedia」に書き込まれた内容が挙げられているが、それらが医師の仕業であることが確認できているのか。
・記事のタイトルや冒頭で「被害者」という言葉が使われている。一方、具体的事例として挙げられている「2006年に奈良県の妊婦が19病院に転院を断られた末、搬送先で死亡した問題」、「産婦人科医が逮捕された福島県立大野病院の出産事故(無罪確定)」、「割りばしがのどに刺さって男児が死亡した事故」では、裁判の結果いずれも医師に過失はないとの結論が出ている。したがって「被害者」という言葉を使うのは不適切ではないか。
・マスコミが医師に対して言いたい放題なのは問題にしないのか。
※私が「言いたい放題」だと思った報道の例
↓
http://blog.nikkansports.com//nikkansports/writer/archives/2006/10/post_565.html
http://75424.diarynote.jp/200811030112213877/
http://75424.diarynote.jp/200812280251556253/
・報道されている内容に対する批判や誤りの指摘をネット上でしている医師もいるようだが、そういった活動には触れないのか。そもそも報道に対する批判があることについてどう考えているのか。
どうも上手くまとまらないのですが、こんなところでしょうか。
結論は「分からない」ではありませんか?
2009年4月3日 時事ニュース 読売新聞が4月2日にこんなタイトルの記事を書いていました。
夜更かしの幼児は発達遅れる?久留米大の松石教授ら調査 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090402-OYT1T00666.htm
「?」が付いているので、本当に発達に遅れが出るのかは定かでないのかと思ったのですが、そうではないようです。
一番最初の文に「分かった」とはっきり書いてあります。ところが記事を読み進めていくと、おかしなことになってきます。調査を行った松石教授のコメントが、記事の最後で紹介されているので読んでみましょう。
こちらでは「まだ分からない」となっています。どうやら寝る時刻と発達の遅れには何らかの関係がありそうですが、その原因が何であるかまでは分かっていないようです。ところがこれでは最初に書いてあった内容と矛盾します。記事を書いた人が、勝手に「分かった」と勘違いしたのかもしれませんが、タイトルに「?」を付けていることから、わざとやっているようにも思えます。
いずれにしても、原因が明らかでないうちから何かわかったようなことを書くのは、不安を煽ることになるので慎んでもらいたいものです。
夜更かしの幼児は発達遅れる?久留米大の松石教授ら調査 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090402-OYT1T00666.htm
「?」が付いているので、本当に発達に遅れが出るのかは定かでないのかと思ったのですが、そうではないようです。
平日夜10時以降に寝る幼児は、発達が遅れたり、アンバランスになったりする危険性が高いことが、久留米大学の松石豊次郎教授(小児神経科)らの調査で分かった。
一番最初の文に「分かった」とはっきり書いてあります。ところが記事を読み進めていくと、おかしなことになってきます。調査を行った松石教授のコメントが、記事の最後で紹介されているので読んでみましょう。
松石教授は「睡眠が原因なのか、発達の問題が睡眠に影響を与えるのかはまだ分からない。発達の問題は成長とともに変わる可能性があり、寝る時間を早くすることで改善するか調べていきたい」と話している。
こちらでは「まだ分からない」となっています。どうやら寝る時刻と発達の遅れには何らかの関係がありそうですが、その原因が何であるかまでは分かっていないようです。ところがこれでは最初に書いてあった内容と矛盾します。記事を書いた人が、勝手に「分かった」と勘違いしたのかもしれませんが、タイトルに「?」を付けていることから、わざとやっているようにも思えます。
いずれにしても、原因が明らかでないうちから何かわかったようなことを書くのは、不安を煽ることになるので慎んでもらいたいものです。
「たらい回し」と「受け入れ拒否」の報道に関するマスコミの言い分
2008年12月28日 時事ニュース コメント (12)79歳女性はねられ心肺停止、6病院拒否3時間後死亡 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20081218-OYT8T00510.htm
救急搬送:6病院が拒否、はねられた79歳女性死亡--福島・矢祭 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/science/news/20081218dde041040046000c.html
asahi.com(朝日新聞社):心肺停止の79歳女性、6病院が拒否し死亡 福島・矢祭 - 医療・健康
http://www.asahi.com/health/news/TKY200812180062.html
6病院で受け入れ拒否…1時間20分 交通事故の女性死亡 福島 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/081218/crm0812181637014-n1.htm
この女性が亡くなられたのは残念なことです。それにしても、患者の受け入れを「拒否」なんて酷い話です。一体何を考えているのでしょうか。 この記事を書いた人は。
手術中であったり別の患者の処置に追われている状況だったのですから、対応できなくても仕方がなかったのではないでしょうか。まさか「今あなたが治療している患者はどうなってもいいから、この患者を受け入れなさい」なんてことは言いませんよね。
また、記事の見出しだけ見ると、女性が死亡したのは病院が受け入れを断ったためであるように見えてしまいます。しかし、上で挙げた産経ニュースの記事をよく読むと次のように書いてあります。
■あるマスコミ関係者の言い分
さて、度々報道される「たらい回し」や「搬送拒否」、「受け入れ拒否」といった言葉に対して、私は違和感を覚えます。実際は「受け入れが不可能な状態」であるのなら、それを表す言葉に「受け入れ拒否」や「たらい回し」といった言葉を使うのは不適切でしょう。なぜこういった報道をするのか、All Aboutの記事で報道する側の意見が紹介されていました。
「たらい回し」「搬送拒否」は適切な言葉? - [出産医療・産院選び]All About
http://allabout.co.jp/children/birth/closeup/CU20081203A/
http://allabout.co.jp/children/birth/closeup/CU20081203A/index2.htm
マスコミの中にも「たらい回し」という言葉は相応しくないと考えている人がいるようです。ただ、代わりに使う言葉は「搬送拒否」よりも「搬送不能」あるいは「受け入れ不能」とした方が、より相応しいのではないかと思います。
一方で、びっくりしてしまうようなことを言う人もいました。
『たらいまわし』という言葉を 肯定するには、さらなる検証をおこなうことも必要。
本来ならこのように考えるべきでしょう。
それからもう一つ
ところで、
NHKスペシャル|医療再建 医師の偏在 どう解決するか
http://www.nhk.or.jp/special/onair/081221.html
■毎日新聞の場合
一方、毎日新聞では「受け入れ拒否」の報道に関して、次のようなことを書いています。
記者の目:東京の妊婦死亡で医療界と行政に望む=清水健二 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20081218k0000m070149000c.html
■「たらい回し」や「受け入れ拒否」と呼ぶべきでない理由
そもそも何故「たらい回し」や「受け入れ拒否」と呼ぶのは不適切なのでしょうか。それは誤ったイメージを与えることにより、問題解決ために考えることから遠ざけてしまうからです。
「たらい回し」や「受け入れ拒否」だと、まるで医師の怠慢であるかのような印象を与えます(実際にそのような反応をしているブログを見かける)。ところが実際は、人員や設備が足りないために「受け入れ不能」の状態です。
誰かを悪者に仕立て上げて非難するだけなら簡単です。しかし、それでは何も解決しません。むしろ悪化する一方です。必要なのは現状を正しく理解することと、どうすれば問題が改善できるか皆で考えることです。そのためにも、マスコミには正確な情報を伝えてもらわなくてはなりません。「たらい回し」や「受け入れ拒否」のように、誤解を招く表現はやめましょう。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20081218-OYT8T00510.htm
救急搬送:6病院が拒否、はねられた79歳女性死亡--福島・矢祭 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/science/news/20081218dde041040046000c.html
asahi.com(朝日新聞社):心肺停止の79歳女性、6病院が拒否し死亡 福島・矢祭 - 医療・健康
http://www.asahi.com/health/news/TKY200812180062.html
6病院で受け入れ拒否…1時間20分 交通事故の女性死亡 福島 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/081218/crm0812181637014-n1.htm
この女性が亡くなられたのは残念なことです。それにしても、患者の受け入れを「拒否」なんて酷い話です。一体何を考えているのでしょうか。 この記事を書いた人は。
手術中であったり別の患者の処置に追われている状況だったのですから、対応できなくても仕方がなかったのではないでしょうか。まさか「今あなたが治療している患者はどうなってもいいから、この患者を受け入れなさい」なんてことは言いませんよね。
また、記事の見出しだけ見ると、女性が死亡したのは病院が受け入れを断ったためであるように見えてしまいます。しかし、上で挙げた産経ニュースの記事をよく読むと次のように書いてあります。
同消防本部は「事故直後すでに女性は心肺停止状態で、すぐに病院に搬送されても助かるのは難しい状態だった」としている。
■あるマスコミ関係者の言い分
さて、度々報道される「たらい回し」や「搬送拒否」、「受け入れ拒否」といった言葉に対して、私は違和感を覚えます。実際は「受け入れが不可能な状態」であるのなら、それを表す言葉に「受け入れ拒否」や「たらい回し」といった言葉を使うのは不適切でしょう。なぜこういった報道をするのか、All Aboutの記事で報道する側の意見が紹介されていました。
「たらい回し」「搬送拒否」は適切な言葉? - [出産医療・産院選び]All About
http://allabout.co.jp/children/birth/closeup/CU20081203A/
http://allabout.co.jp/children/birth/closeup/CU20081203A/index2.htm
マスコミの中にも「たらい回し」という言葉は相応しくないと考えている人がいるようです。ただ、代わりに使う言葉は「搬送拒否」よりも「搬送不能」あるいは「受け入れ不能」とした方が、より相応しいのではないかと思います。
一方で、びっくりしてしまうようなことを言う人もいました。
一方、しっかりと患者側に立った視点が大事だ、と考える報道関係者もいます。ある新聞記者はこう言います。「『たらい回し』は患者の実感そのものを表した言葉。それを『違う』と強調されると『医療者は断られた人の気持ちを理解していないのではないか』と世間から見られるだろう。『受け入れ不能』にすべきだ、という意見もあるようだが、それは個々の病院の状況を表しているだけで患者の困窮を表してはいない。『たらいまわし』という言葉を否定するには、さらなる検証をおこなうことも必要。ほとんどの医師は最大の努力をしているのだろうが、そうではない病院もあるかもしれない」随分と想像力が豊かな人のようですね。「そうではない病院もあるかもしれない」から「たらい回し」と呼ぶのですか。こんな理屈が通るなら、何だって非難できてしまいます。
『たらいまわし』という言葉を 肯定するには、さらなる検証をおこなうことも必要。
本来ならこのように考えるべきでしょう。
それからもう一つ
はじめのコメントをくれた記者からは、こんな声も聞かれました。「こんなに困っていたのなら、医療側からもっと早くマスコミに発信してほしかった、という気持ちはあります。医療を責める表現になってしまったのは、お互いに日頃のコミュニケーションが不足していた」ちゃんと取材してください。
ところで、
NHKで報道番組に携わるあるディレクターは「医療者と私たちが話し合える場を持ちたい。私たちも、医療との間に溝のようなものがあるように感じている。まずはそれを解決したい」と言いました。これは12月21日に放送された『NHKスペシャル 医療再建 医師の偏在 どう解決するか』という番組のことを指していたのでしょうか。私には、かえって溝が深まりそうな番組に見えたのですが。
NHKスペシャル|医療再建 医師の偏在 どう解決するか
http://www.nhk.or.jp/special/onair/081221.html
■毎日新聞の場合
一方、毎日新聞では「受け入れ拒否」の報道に関して、次のようなことを書いています。
記者の目:東京の妊婦死亡で医療界と行政に望む=清水健二 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20081218k0000m070149000c.html
「急患受け入れ拒否」が報道されると、医療界の一部から「医療崩壊を助長する」といったメディア批判が必ず出る。それは筋違いだと思う。誰かに強引に責任を押しつけるような報道は慎むべきだが、報道がなければ関係者は危機感を共有できず、再発防止策も立てられないからだ。また、医療を受ける側に、地域の産科を守る自覚と配慮を促すためにも、現状を積極的に知らせる必要がある。「誰かに強引に責任を押しつけるような報道」を今までしてきたのは一体誰だったのでしょうか。「現状を積極的に知らせる必要がある」と考えているのなら、現状をなるべく正確に伝えるようにして頂きたいものです。
■「たらい回し」や「受け入れ拒否」と呼ぶべきでない理由
そもそも何故「たらい回し」や「受け入れ拒否」と呼ぶのは不適切なのでしょうか。それは誤ったイメージを与えることにより、問題解決ために考えることから遠ざけてしまうからです。
「たらい回し」や「受け入れ拒否」だと、まるで医師の怠慢であるかのような印象を与えます(実際にそのような反応をしているブログを見かける)。ところが実際は、人員や設備が足りないために「受け入れ不能」の状態です。
誰かを悪者に仕立て上げて非難するだけなら簡単です。しかし、それでは何も解決しません。むしろ悪化する一方です。必要なのは現状を正しく理解することと、どうすれば問題が改善できるか皆で考えることです。そのためにも、マスコミには正確な情報を伝えてもらわなくてはなりません。「たらい回し」や「受け入れ拒否」のように、誤解を招く表現はやめましょう。
婿入り白クマ2頭、メスでした 札幌・円山動物園 (朝日新聞 2008年11月27日)
http://www.asahi.com/travel/news/TKY200811260365.html
哺乳類ならヒヨコと違って雌雄の判定はそれほど難しく無いだろうと思っていたのですが、そうでもなかったようです。ある程度成長すれば違いもはっきりしてくるかもしれませんが、その頃には体も大きくなっていますから雌雄を確認しようとすると大変な仕事になりそうです。シカのように大きな角が生えたり、ライオンのようにたてがみが生えるのであれば、わかりやすいのでしょうけど。
ところで、生後間もないクマの雌雄を判定する「初生熊鑑別士」なるものを思い付いたのですが、DNA鑑定するなら出番は無さそうですね。
http://www.asahi.com/travel/news/TKY200811260365.html
札幌市の円山動物園がホッキョクグマ2頭をオスのつもりで繁殖用に北海道内の別の動物園に移したところ、本当はメスだったことがわかった。生後間もなく行った目視や触診の性別検査で間違っていたという。「パートナー」と仲良くしているホッキョクグマもいるが、どれほどむつまじくても繁殖にはつながらない。そのまま居させるか、お里に戻すか、関係者は思案中だ。
2頭は釧路市動物園のツヨシ(4歳)とおびひろ動物園(帯広市)のピリカ(2歳)。ツヨシは05年1月、メスのクルミ(11歳)の相手として「婿入り」し、今年6月に同居を始めた。よくじゃれ合うものの「雄雌というより仲のいい行動」のため、改めてDNA鑑定などを実施したところメスとわかった。一方のピリカはまだパートナー待ちの状態だが、触診の結果、やはりメスであることがわかったという。
円山動物園によると、生後約3カ月ごろの性別検査で、メスなら肛門(こうもん)近くにあるはずの尿道口が見当たらなかったためオスと推定した。もともとホッキョクグマは形状で性別を判断しにくいという。「生後のお披露目の際、性別も知らせねばと早くに判定した。これからはDNA鑑定などで確実に見定めたい」と話す。(戸谷明裕、三木一哉)
哺乳類ならヒヨコと違って雌雄の判定はそれほど難しく無いだろうと思っていたのですが、そうでもなかったようです。ある程度成長すれば違いもはっきりしてくるかもしれませんが、その頃には体も大きくなっていますから雌雄を確認しようとすると大変な仕事になりそうです。シカのように大きな角が生えたり、ライオンのようにたてがみが生えるのであれば、わかりやすいのでしょうけど。
ところで、生後間もないクマの雌雄を判定する「初生熊鑑別士」なるものを思い付いたのですが、DNA鑑定するなら出番は無さそうですね。
どのくらいの人がそう思っているのだろう
2008年11月15日 時事ニュース コメント (2)すでに二階大臣は撤回しましたが、 「政治の立場で申し上げるなら、何よりも医者のモラルの問題だと思いますよ。忙しいだの、人が足りないだのというのは言い訳にすぎない」という発言について幾つかの団体から抗議が寄せられていました。抗議した団体の一つである「県立柏原病院の小児科を守る会」の声明文を読んでみたところ、気になることが書いてありました。
県立柏原病院の小児科を守る会
http://mamorusyounika.com/index.html
兵庫県知事が、 「もっと情熱に燃えた医師と地域が協力し、医療を確保している所がある。我々も負けてはおれぬ」と言ったそうです。
医師の「情熱」や「モラル」でどうにかなるような問題ではありません。この兵庫県知事や二階大臣のように、組織のトップにある人がこのような発言をしているということは、同じような考え方をしている人(あるいは、そういう人達を支持している人)が他にも沢山いるということなのでしょうか。今更ですが、暗澹たる気持ちになってきました。
------------
ところで二階大臣の発言に対する舛添大臣の見解が気になっていたのですが、11月13日の参議院厚生労働委員会で足立信也議員が舛添大臣に質問していました。
こちらで映像も確認できます(映像だと31分頃)
↓
参議院インターネット審議中継 -ビデオライブラリ 会議検索-
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/library/reference.php?page=1&cd=2900&tx_mode=consider&sel_kaigi_code=0&dt_singi_date_s=2008-09-12&dt_singi_date_e=2008-11-13&tx_speaker=&sel_speaker_join=AND&tx_anken=&sel_anken_join=AND&absdate=2008-11-13&sel_pageline=10&dt_calendarpoint=2008-10-13&abskaigi=no
舛添大臣の答えは、「その時には特に気が付かなかったが、確かに不適切な発言だった」というような内容でした(かなりいい加減にまとめてみました)。
[追記]
時間がない方はこちら(質疑応答の内容を文字に起こしてあります)
↓
産科医療のこれから: 足立信也議員 11月13日 参議院 厚生労働委員会質疑応答o(^-^)o ..。*♡ (上)
http://obgy.typepad.jp/blog/2008/11/post-1341-31.html
産科医療のこれから: 足立信也議員 11月13日 参議院 厚生労働委員会質疑応答o(^-^)o ..。*♡ (下)
http://obgy.typepad.jp/blog/2008/11/1113o-o-3b63.html
県立柏原病院の小児科を守る会
http://mamorusyounika.com/index.html
私たちの地元の兵庫県立柏原病院も43人おられたお医者さんが、3年ほどで20人にまで減りました。今年8月、病院のすぐ近くで開かれた医療フォーラムで兵庫県知事は、こんなあいさつをされました。
「もっと情熱に燃えた医師と地域が協力し、医療を確保している所がある。我々も負けてはおれぬ」
半分に減った医師数で身を粉にして働くより、医師数が多い別の病院に移った方が、お医者さん自身は幸せでしょう。しかし、自分の幸せよりも、患者の、住民の幸せを優先し、地域医療を支える道を選んで頂いている。そんなお医者さんに対して、「もっと情熱に燃えた医師が」などと、あたかもお医者さんの情熱に問題があり、お医者さんの情熱不足が医師不足や地域医療の低下を招いているかのような発言をされたことに、落胆しました。お医者さんたちに申し訳なく、涙がこぼれそうになりました。
兵庫県知事が、 「もっと情熱に燃えた医師と地域が協力し、医療を確保している所がある。我々も負けてはおれぬ」と言ったそうです。
医師の「情熱」や「モラル」でどうにかなるような問題ではありません。この兵庫県知事や二階大臣のように、組織のトップにある人がこのような発言をしているということは、同じような考え方をしている人(あるいは、そういう人達を支持している人)が他にも沢山いるということなのでしょうか。今更ですが、暗澹たる気持ちになってきました。
------------
ところで二階大臣の発言に対する舛添大臣の見解が気になっていたのですが、11月13日の参議院厚生労働委員会で足立信也議員が舛添大臣に質問していました。
こちらで映像も確認できます(映像だと31分頃)
↓
参議院インターネット審議中継 -ビデオライブラリ 会議検索-
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/library/reference.php?page=1&cd=2900&tx_mode=consider&sel_kaigi_code=0&dt_singi_date_s=2008-09-12&dt_singi_date_e=2008-11-13&tx_speaker=&sel_speaker_join=AND&tx_anken=&sel_anken_join=AND&absdate=2008-11-13&sel_pageline=10&dt_calendarpoint=2008-10-13&abskaigi=no
舛添大臣の答えは、「その時には特に気が付かなかったが、確かに不適切な発言だった」というような内容でした(かなりいい加減にまとめてみました)。
[追記]
時間がない方はこちら(質疑応答の内容を文字に起こしてあります)
↓
産科医療のこれから: 足立信也議員 11月13日 参議院 厚生労働委員会質疑応答o(^-^)o ..。*♡ (上)
http://obgy.typepad.jp/blog/2008/11/post-1341-31.html
産科医療のこれから: 足立信也議員 11月13日 参議院 厚生労働委員会質疑応答o(^-^)o ..。*♡ (下)
http://obgy.typepad.jp/blog/2008/11/1113o-o-3b63.html
モラルがあれば何でもできるのか?
2008年11月12日 時事ニュース コメント (9)「妊婦受け入れ拒否、夫が再発防止訴え」 News i - TBSの動画ニュースサイト
http://news.tbs.co.jp/20081110/newseye/tbs_newseye3990867.html
患者の受け入れが困難になっているのは、「人が足りないしお金もない」というのが大きな理由だと思っていたのですが違うのでしょうか。IT技術とやらで本当に解決できるのか、一体どうやって解決するのか、さっぱり見当がつきません。
それよりもっと酷いのが 「政治の立場で申し上げるなら、何よりも医者のモラルの問題だと思いますよ。忙しいだの、人が足りないだのというのは言い訳にすぎない」という二階大臣の発言です。「モラルがあれば何でもできる!」とでも言いたいのでしょうか。きっとモラルのある医師は、腕が6本に増えたり、2人に分身することができたりするのでしょう。あるいは不眠不休で働き続けても平気だったりするとか・・・。いるわけありませんね、そんな人。
過労死・自殺が相次ぐ勤務医、ずさんな労務管理が横行、2割が過労死ライン(2) | 社会・政治 | 投資・経済・ビジネスの東洋経済オンライン
http://www.toyokeizai.net/business/society/detail/AC/1efebc6515f7797a8ec4ce2d466acb36/page/2/
これでもまだ「モラルの問題」なんてことが言えるのでしょうか。まさか過労死するまで働けなんて言いませんよね。ところでこの発言を聞いた舛添大臣は、どう思ったのでしょう?発言に対する舛添大臣の見解に興味があります。
尚、日本医師会や全国医師連盟は二階大臣の発言に対して抗議しています。
「医者のモラルの問題」―経産相発言に全医連が抗議 -医療介護CBニュース-
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/19120.html
経産相発言は「責任転嫁」―日医 -医療介護CBニュース-
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/19131.html
中江兆民 著『三酔人経綸問答』(岩波文庫)を何年か前に読んだことがあるのですが、現代語訳版の目次には「南海先生は現実世界の地理をご存知ない」と書いてありました。今回の場合は、 「二階先生は現実世界の医療をご存知ない」とでも言うべきでしょうか。
最後に、この件に対して2ちゃんねるで面白いコメントがあったそうなので紹介させてもらいます。
【政治】 二階経産相「妊婦受け入れ問題、『人が足りない』は言い訳」「医師のモラルの問題」…舛添厚労相「IT活用で対策を」★2
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1226323113/
[追記]
二階大臣は発言の撤回と謝罪をしたそうです。
経産相が発言撤回し、謝罪 妊婦拒否「医者のモラル」 - 47NEWS(よんななニュース)
http://www.47news.jp/CN/200811/CN2008111301000459.html
それにしても、二階大臣と会談していた舛添大臣は何も言わなかったのでしょうか。「それは誤解です」とその場で二階大臣に言ってくれたら良かったのに。
http://news.tbs.co.jp/20081110/newseye/tbs_newseye3990867.html
東京都内で相次いで明らかになった、妊婦の受け入れ拒否。三鷹市の杏林病院から受け入れを拒否された妊婦の夫がインタビューにこたえ、「二度とこうしたことが起きてはならない」と訴えました。
先週金曜日。東京の都立墨東病院には、意識不明となっている妻を見舞う男性の姿がありました。
「心配ですし、会いたいので来てるんですけど。『うん』とか言ってくれればうれしいが、(返事は)まだない・・・」(搬送拒否された妊婦の夫)
出産を間近に控えた男性の妻(32)が、異変を訴えたのは9月23日午前0時過ぎ。突然、嘔吐や右半身が動かなくなるなどの症状が出たといいます。
「(妻の体の)右側が全部、動かないような感じになってきていた。(医師は)脳の障害の可能性があると言っていた」(搬送拒否された妊婦の夫)
入院していた調布市の飯野病院の医師は脳出血の疑いがあると判断、午前3時ごろ、三鷹市の杏林大学病院に救急搬送を要請しました。
しかし、杏林大学病院は産科医が手術中だったことなどを理由に、受け入れを拒否。女性はその後、都内の5つの病院からも受け入れを断られ、4時間後、ようやくおよそ25キロも離れた都立墨東病院に搬送されました。
「(救急車の中では)早く着いてくれ、早く着いてくれと。体がなんとかもってくれと思っているだけでした。とにかく長く感じました。(病院に)着くまでは」(搬送拒否された妊婦の夫)
妻は病院で男の子を出産、その後、脳の手術を受けましたが、現在も意識が戻っていません。
「(妻に)一番最初に(息子を)抱かせてやりたかった。頑張った本人にはね」(搬送拒否された妊婦の夫)
今回のケースでは、最初に搬送を断った杏林大学病院側が「切迫感が伝わってこなかった」としているのに対し、飯野病院側は「脳障害であることは伝えており、切迫感は伝わっていた」と病院間での言い分が食い違っています。
また先月4日、墨東病院など都内の8つの病院に搬送を断られた36歳の妊婦が死亡したケースでも、病院の間で言い分が食い違っています。
病院同士の主張が食い違う今回の問題。舛添大臣はコミュニケーションがうまくいかない現状を、IT技術を駆使して解決できないかと、二階経済産業大臣と急遽、会談しました。
「お医者さん同士のコミュニケーションがうまくいっていない。IT技術を活用した形で、両省で協力しながら国民のためになる仕事をしたい」(舛添要一厚労相)
「政治の立場で申し上げるなら、何よりも医者のモラルの問題だと思いますよ。忙しいだの、人が足りないだのというのは言い訳にすぎない」(二階俊博経産相)
2人の大臣はIT技術者にアイデアを出してもらい、大学病院で実験を行うことで一致しました。
「1日も早く(行政が)行動に移してほしい」(搬送拒否された妊婦の夫)
(10日17:35)
患者の受け入れが困難になっているのは、「人が足りないしお金もない」というのが大きな理由だと思っていたのですが違うのでしょうか。IT技術とやらで本当に解決できるのか、一体どうやって解決するのか、さっぱり見当がつきません。
それよりもっと酷いのが 「政治の立場で申し上げるなら、何よりも医者のモラルの問題だと思いますよ。忙しいだの、人が足りないだのというのは言い訳にすぎない」という二階大臣の発言です。「モラルがあれば何でもできる!」とでも言いたいのでしょうか。きっとモラルのある医師は、腕が6本に増えたり、2人に分身することができたりするのでしょう。あるいは不眠不休で働き続けても平気だったりするとか・・・。いるわけありませんね、そんな人。
過労死・自殺が相次ぐ勤務医、ずさんな労務管理が横行、2割が過労死ライン(2) | 社会・政治 | 投資・経済・ビジネスの東洋経済オンライン
http://www.toyokeizai.net/business/society/detail/AC/1efebc6515f7797a8ec4ce2d466acb36/page/2/
医師の労働時間は長いと言われるが、実際はどうなのか。日本病院会による「勤務医に関する意識調査」(06年7月実施、61ページ上グラフ)では、2割以上の勤務医の労働時間(当直を除く常時)が「週64時間以上」となっている。40時間の法定労働時間を超える部分を月換算すると96時間以上の超過勤務だ。これは厚生労働省労働基準局が定めた過労死の労災認定基準(脳血管疾患および心疾患)に該当する。つまり、勤務医の2割以上が通常勤務だけで過労死ラインになるのである。
これでもまだ「モラルの問題」なんてことが言えるのでしょうか。まさか過労死するまで働けなんて言いませんよね。ところでこの発言を聞いた舛添大臣は、どう思ったのでしょう?発言に対する舛添大臣の見解に興味があります。
尚、日本医師会や全国医師連盟は二階大臣の発言に対して抗議しています。
「医者のモラルの問題」―経産相発言に全医連が抗議 -医療介護CBニュース-
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/19120.html
全医連は、東京都内で妊婦が8病院に受け入れを断られて死亡した事例で、墨東病院の当直医が一人だったことが問題視されている点について、「当直医一人体制」は「人員や施設の不足によるもので、多くのNICUは慢性的に満床だ」と反論した。
また、日本産婦人科学会が行った産科医の勤務実態の調査結果などを示して、「産科勤務医は過労死認定レベルを超える長時間勤務を継続して行っている」と過酷な勤務実態を訴えた。その上で、「これを放置したままで『医師のモラルの問題』と切り捨てれば、産科医を志望する若者が減るだけでなく、相次ぐ産科医の離職に歯止めをかけることができなくなる」と批判した。
政府に対して、「いま取り組むべきことは、周産期医療の医療資源を増やす努力をすることだ。NICUや転出先病院の病床を整備しなければ、問題は解決しない」と人材不足問題の解決と労働環境の改善を強く求めた。
経産相発言は「責任転嫁」―日医 -医療介護CBニュース-
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/19131.html
日本医師会の中川俊男常任理事は11月12日の定例記者会見で、二階俊博経済産業相が救急医療機関で妊婦の受け入れができない事例が相次いで明らかになっているのを受けて、「医者のモラルの問題」などと発言したとされる問題について、「システム上の問題を医師のモラルの問題に責任転嫁するのは大問題だ」と非難した。
この中で、中川氏は「過酷な医療現場で疲弊している医師に対して、石を投げるようなもの。あまりにも現場を見ていないと言わざるを得ない」と経産相を厳しく批判。
救急医療機関で妊婦の受け入れができない事例が相次いでいることについては、「小泉政権下から特に強まった医療費抑制政策の結果というシステム上の問題」との見方を示した。
中江兆民 著『三酔人経綸問答』(岩波文庫)を何年か前に読んだことがあるのですが、現代語訳版の目次には「南海先生は現実世界の地理をご存知ない」と書いてありました。今回の場合は、 「二階先生は現実世界の医療をご存知ない」とでも言うべきでしょうか。
最後に、この件に対して2ちゃんねるで面白いコメントがあったそうなので紹介させてもらいます。
【政治】 二階経産相「妊婦受け入れ問題、『人が足りない』は言い訳」「医師のモラルの問題」…舛添厚労相「IT活用で対策を」★2
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1226323113/
184 :名無しさん@九周年:2008/11/10(月) 23:10:11 ID:X1J6KGx+0うまいこと言いますね
2Fは3Fに対して5Fがあるんじゃないか?
[追記]
二階大臣は発言の撤回と謝罪をしたそうです。
経産相が発言撤回し、謝罪 妊婦拒否「医者のモラル」 - 47NEWS(よんななニュース)
http://www.47news.jp/CN/200811/CN2008111301000459.html
相次いだ妊婦受け入れ拒否をめぐり、民主党の足立信也参院議員は13日の参院厚生労働委員会で、二階俊博経済産業相が舛添要一厚生労働相との会談で「医師のモラルの問題」と発言したとして、その適否をただした。経産省幹部は二階氏が発言を撤回し「不愉快な思いをさせ、おわびする」と話していることを明らかにした。軽率な発言をしてしまうのも「政治家のモラルの問題」ですね。
足立氏によると、二階氏は10日、妊婦の容体などを各病院で共有する情報伝達システム開発について、舛添氏と話し合った際「忙しい、人が足りないというのは言い訳」などとして、医師のモラルに疑問を呈した。この発言を伝え聞いた日本医師会などが強く反発しているという。
経産省幹部は答弁で、二階氏が「今回のような悲しい出来事を二度と起こさないため、医師として専門的な立場から協力してほしいという趣旨だった」と釈明していることも伝えた。
2008/11/13 15:57 【共同通信】
それにしても、二階大臣と会談していた舛添大臣は何も言わなかったのでしょうか。「それは誤解です」とその場で二階大臣に言ってくれたら良かったのに。
問題にすべきところが違いませんか
2008年11月2日 時事ニュース コメント (3)周産期医療センター、妊婦搬送大都市ほど拒否…読売全国調査 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20081102-OYT8T00177.htm?from=nwlb
この記事は「地方に比べると大都市の病院は責任感がない」と言いたいのでしょうか。だとしたらおかしな話です。
患者を受け入れられない状態にあることを伝えるのは、いけないことなのでしょうか。十分な対応ができないことをわかっていながら簡単に受け入れてしまうことの方が無責任でしょう。
地方では「受け入れ拒否が少ない」などと書いてありますが、他に受け入れ先がないことや、当直中の医師だけでは対応できないことに関しては問題にならないのでしょうかね。かなりまずいことだと思うのですが。
問題にすべきなのは、地方でも大都市でも十分な受け入れ態勢ができなくなっていることのはずです。「受け入れ拒否が・・・」などということではありません。読売新聞のこの記事は、問題にすべきところが違うのではないかと思います。
-----------
ところで「待機医師」というのは何を指すのでしょうか。「勤務時間ではないが病院内で待機している医師」のことでしょうか?それとも「自宅にいるが、連絡があればすぐ病院に駆けつける」ということなのでしょうか?どなたかご存知でしたら教えてください。
[追記]
読売新聞の別の記事を見ると「無責任」呼ばわりしていました。
[解説]8病院拒否 妊婦死亡 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20081028-OYT8T00224.htm
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20081102-OYT8T00177.htm?from=nwlb
都立墨東病院がいったんは妊婦受け入れを拒んだのは「土曜日で当直医が1人しかいない」との理由だった。調査で土日や夜間に「1人体制」の時があるとしたのは34か所。その多くは規模が小さい地方のセンターで、待機医師の呼び出しで対応していた。「(大都市部と違い)うちが断れば、ほかに受け入れ先がない」(山口県立総合医療センター)といった声が複数あり、地方で当直体制が厳しいにもかかわらず、受け入れ拒否が少ない背景として、責任体制の問題も関係しているとみられる。
この記事は「地方に比べると大都市の病院は責任感がない」と言いたいのでしょうか。だとしたらおかしな話です。
患者を受け入れられない状態にあることを伝えるのは、いけないことなのでしょうか。十分な対応ができないことをわかっていながら簡単に受け入れてしまうことの方が無責任でしょう。
地方では「受け入れ拒否が少ない」などと書いてありますが、他に受け入れ先がないことや、当直中の医師だけでは対応できないことに関しては問題にならないのでしょうかね。かなりまずいことだと思うのですが。
問題にすべきなのは、地方でも大都市でも十分な受け入れ態勢ができなくなっていることのはずです。「受け入れ拒否が・・・」などということではありません。読売新聞のこの記事は、問題にすべきところが違うのではないかと思います。
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ところで「待機医師」というのは何を指すのでしょうか。「勤務時間ではないが病院内で待機している医師」のことでしょうか?それとも「自宅にいるが、連絡があればすぐ病院に駆けつける」ということなのでしょうか?どなたかご存知でしたら教えてください。
[追記]
読売新聞の別の記事を見ると「無責任」呼ばわりしていました。
[解説]8病院拒否 妊婦死亡 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20081028-OYT8T00224.htm
一方、都市部では、地域の救急医療に最終的な責任を持つ病院が決まっておらず、結果的に“集団無責任体制”に陥っている。地域ごとに、責任を持って患者を受け入れる病院を明確にしておく必要がある。そもそも「受け入れ拒否」ではなく「受け入れ不可能」なのですから、責任だけ負わせようとしても意味がないのですが。
「○○さんはノーベル賞候補」なんて安易に言わない方がいい
2008年10月10日 時事ニュース コメント (2)中国政府、人権活動家のノーベル賞候補に神経とがらす
http://sankei.jp.msn.com/world/china/081008/chn0810081910001-n1.htm
ノーベル賞の選考過程は非公開となっています。アカデミー賞とは違って、「今年は○○さんがノミネートされています」なんて情報は出てきません。選考に携わる人達は、情報が漏れないように神経を使っているのです。
ノーベル賞:文学賞、守秘にコードネーム駆使 選考事務局長が証言 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20081009dde041040041000c.html
しかし、選考過程が全く公開されないわけではありません。
質問なるほドリ:ノーベル賞はどうやって決めるの?=回答・河内敏康 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/wadai/naruhodori/news/20081007ddm003070147000c.html
それでは「ノーベル賞候補」と呼ばれている人がいるのは、一体どういうことなのでしょうか。正式には秘密扱いになっているのですから、誰かが勝手に呼んでいることになります。今までの業績から受賞しそうな人を予想したり、周囲の人が期待するなどしているのでしょう。もしかしたら、自称している人もいるのかもしれませんが。
さて、イグノーベル賞を2度受賞しているジャック・ベンベニストという人がいたのですが、なぜかこの人をノーベル賞候補だったと言う人がいます。
BBCでホメオパシー特集放映される!(ホメオパシー ジャパン)
http://homoeopathy.co.jp/introduction/world_T20021203.html
しかしベンベニストが生まれたのは、1935年です。ベンベニストの経歴については知りませんが、17歳の時点で何かすごい業績を残していたと考えるのは無理がありそうです。それ以降の業績が評価されたとしても、選考過程は公開されていませんから候補になったかなんて誰にもわかりません。ですから「実際に何回かノミネートされていた」というのは明らかに間違いです。イグノーベル賞の話と混ざって勘違いしたか、嘘をついているかのどちらかでしょう。
ちなみにベンベニストがイグノーベル賞を受賞した経緯については、「Skeptic’s Wiki」をご覧下さい。
「水の記憶」事件 - Skeptic’s Wiki
http://sp-file.qee.jp/cgi-bin/wiki/wiki.cgi?page=%A1%D6%BF%E5%A4%CE%B5%AD%B2%B1%A1%D7%BB%F6%B7%EF
誰がノーベル賞を受賞するか予想するのは悪いことではありませんし、期待するのも自由です。ですが、勘違いをする人もいそうなので「ノーベル賞候補」という言葉を使う時は気を付けた方が良さそうです。
http://sankei.jp.msn.com/world/china/081008/chn0810081910001-n1.htm
中国政府は、今年のノーベル平和賞で中国の人権活動家が有力候補に挙がっていることについて「一部のノーベル賞選考は(創始者の)ノーベル氏の初志に背いている。初志にかなう人に授与されることを希望する」(秦剛外務省副報道局長)とけん制、中国の人権問題に対する国際社会の批判が高まることに神経をとがらせている。私はこの人権活動家のことを知らないので、ノーベル平和賞を受賞するに相応しい人であるかどうかはわかりません。しかし、少なくとも中国政府によるこの主張が無意味であることは確かでしょう。どこかの政府からの圧力が賞の選考に影響してはまずいでしょうし、そもそもこの人が本当に候補として挙げられているか分からないのですから。
ノーベル賞の選考過程は非公開となっています。アカデミー賞とは違って、「今年は○○さんがノミネートされています」なんて情報は出てきません。選考に携わる人達は、情報が漏れないように神経を使っているのです。
ノーベル賞:文学賞、守秘にコードネーム駆使 選考事務局長が証言 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20081009dde041040041000c.html
事務局長によると、メールのやり取りは厳禁。公の場で候補者の本を読むことは避け、どうしてもということならニセのカバーをかける。本を買う場合は秘密のルートに頼り、どんな本を買ったかは厳重に伏せる。これは文学賞の場合ですが、他の賞でも秘密を守らなければならないことは同じでしょう。
また、いつ何時、会話を聞かれるか分からないので、候補者は名前に似通った発音のコードネームで呼び合う。たとえば、05年受賞の英国の劇作家、ハロルド・ピンター氏は「ハリー・ポッター」、06年のトルコの作家、オルハン・パムク氏は「オーペー」(スカンディナビア地方の酒の銘柄の一つ)、昨年の英国の作家、ドリス・レッシング氏は「リトル・ドリット」だった。
しかし、選考過程が全く公開されないわけではありません。
質問なるほドリ:ノーベル賞はどうやって決めるの?=回答・河内敏康 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/wadai/naruhodori/news/20081007ddm003070147000c.html
選考過程の公開には50年以上必要で、秘密主義が貫かれていることも賞に重みを持たせています。本当に「ノーベル賞候補」なのか知ることができるものの、50年以上待たなくてはならないようです。
それでは「ノーベル賞候補」と呼ばれている人がいるのは、一体どういうことなのでしょうか。正式には秘密扱いになっているのですから、誰かが勝手に呼んでいることになります。今までの業績から受賞しそうな人を予想したり、周囲の人が期待するなどしているのでしょう。もしかしたら、自称している人もいるのかもしれませんが。
さて、イグノーベル賞を2度受賞しているジャック・ベンベニストという人がいたのですが、なぜかこの人をノーベル賞候補だったと言う人がいます。
BBCでホメオパシー特集放映される!(ホメオパシー ジャパン)
http://homoeopathy.co.jp/introduction/world_T20021203.html
ベンベニスト博士は、一時はノーベル賞候補と言われながら(実際に何回かノミネートされていた)、現在では科学界から完全に無視されている状況となっています。リンク先の文章は、2002年12月3日に掲載されたことになっています。前述したように、ノーベル賞の選考過程を知るには50年以上待つ必要があります。ということは、ベンベニストは(正式な意味で)ノーベル賞候補になったことが1952年までに複数回あったということなのでしょうか。
しかしベンベニストが生まれたのは、1935年です。ベンベニストの経歴については知りませんが、17歳の時点で何かすごい業績を残していたと考えるのは無理がありそうです。それ以降の業績が評価されたとしても、選考過程は公開されていませんから候補になったかなんて誰にもわかりません。ですから「実際に何回かノミネートされていた」というのは明らかに間違いです。イグノーベル賞の話と混ざって勘違いしたか、嘘をついているかのどちらかでしょう。
ちなみにベンベニストがイグノーベル賞を受賞した経緯については、「Skeptic’s Wiki」をご覧下さい。
「水の記憶」事件 - Skeptic’s Wiki
http://sp-file.qee.jp/cgi-bin/wiki/wiki.cgi?page=%A1%D6%BF%E5%A4%CE%B5%AD%B2%B1%A1%D7%BB%F6%B7%EF
誰がノーベル賞を受賞するか予想するのは悪いことではありませんし、期待するのも自由です。ですが、勘違いをする人もいそうなので「ノーベル賞候補」という言葉を使う時は気を付けた方が良さそうです。
大野病院事件の判決が出ました。「無罪」です。妥当な判決だろうと思います。
福島・大野病院医療事故:帝王切開判決 無罪に医師、安堵 女性の父、目閉じ (毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/science/news/20080820dde041040010000c.html
遺族が知りたかった「真実」というのも、どうやら遺族にとっては不十分なものであったようです。この裁判での目的は、患者が亡くなったことに対する医師の責任を問うことですから、仕方ないのかもしれません。もっとも、遺族の男性が医師のことを「許さない」と言っていたことから、本当に求めているのは「医師が悪いとする結論」ではないのかという気がしてしまいます。
結局、この医師を逮捕して一体何になったというのでしょう。現場の医師に「結果が悪ければ逮捕される」という不安を与えたこと、その結果として患者側も不利益を受ける懸念が出てきたこと、そして一人の医師から2年半もの時間を奪っただけだったのでしょうか。
無罪の判決こそ出ましたが、問題はそこで終わりではありません。進行中と言われている医療崩壊をどうすれば止められるか、医療事故(ここでは過失の有無は問わない)や難しい症例での死亡が起きた場合にどう対応するべきか、といったことは考え続ける必要があるのでしょう。
福島・大野病院医療事故:帝王切開判決 無罪に医師、安堵 女性の父、目閉じ (毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/science/news/20080820dde041040010000c.html
医師の判断に「過失」はなかった−−。全国の医療関係者が注目した「大野病院事件」で、無罪判決が言い渡された。判決の瞬間、医師の加藤克彦被告(40)は小さく息をつき、安堵(あんど)の表情を見せた。昨年1月の初公判から判決まで15回の公判すべてを傍聴した被害女性の父渡辺好男さん(58)は前かがみで目を閉じ、聴き入っていた。【松本惇、清水健二】当時の患者だった女性が亡くなってから約4年、被告となった医師が逮捕されてから2年半が経っていますが、出てきた答えは「医師のしたことは標準的な医療行為である」というものでした。医療行為として間違っていないのであれば、たとえ残念な結果であろうと医師を責めることなんてできません。警察と検察は、どうしてこの医師を逮捕・起訴したのでしょう。
福島地裁1号法廷。午前10時すぎ、スーツ姿の加藤医師が入廷。被告席に着く際、裁判長と傍聴席の遺族にそれぞれ一礼した。「被告人は無罪」。鈴木信行裁判長の声が法廷に響くと、直立不動で聴いていた加藤医師は、ほおをふくらませ、小さく息をついた。
判決言い渡しを終えた鈴木裁判長が、最後に「これが裁判所の結論です」と述べると、加藤医師は裁判長に向かって深々と頭を下げた。検察側にも2回会釈し、表情を崩さないまま法廷を後にした。
加藤医師は初公判から「切迫した状況でできる範囲のことを精いっぱいやった」と無罪を主張しつつ、謝罪も口にし、今年5月の最終意見陳述では「できる限り一生懸命行ったが悪い結果になり、非常に悲しく悔しい思い」と述べていた。
一方、死亡した女性は出産後、対面した長女の手をつかんで「ちっちゃい手だね」と声をかけたという。その後胎盤剥離(はくり)を経て容体が急変し、出産の約4時間半後に死亡した。
渡辺さんは判決を控えた今月12日、毎日新聞の取材に応じ、公判で繰り返し謝罪した加藤医師に対し「わびるなら、娘が生きている間になぜ医療の手を差し伸べてくれなかったのか。絶対許さないという気持ち」と怒りをあらわにした。
娘の死の真実を知ろうと、医学用語をはじめ、帝王切開手術の知識を医学書やインターネットで調べ、ファイルにまとめた。医療事故を機に生活は一変し、「笑顔がなくなった」と語る。孫に「母親」を意識させたくないと、家族連れが集まる場所には連れ出さないという。
◇「混乱収束のため、控訴せぬように」−−日産婦理事長
吉村泰典・日本産科婦人科学会理事長は「被告が行った医療の水準は高く、医療過誤と言うべきものではない。癒着胎盤は極めてまれな疾患であり、最善の治療に関する学術的な議論は現在も続いている段階だ。学会は、今回のような重篤な症例も救命できる医療の確立を目指し、今後も診療体制の整備を進める。医療現場の混乱を一日も早く収束するため、検察が控訴しないことを強く要請する」との声明を出した。
◇出産は危険伴う/再発防止へ教訓学べ
今回の無罪判決に、関係者からは「妥当だ」「事故の教訓を生かして」など、さまざまな声が上がった。
日本産科婦人科学会の調査によると、妊娠・出産に伴って命にかかわる緊急治療を必要とする女性は250人に1人と推計されている。調査を担当した国立成育医療センターの久保隆彦・産科医長は「一般に妊娠・出産は危険な行為であるということが知られていないが、産科医は数多くの危険な妊婦を助けてきた。有罪になれば、こうした妊婦を対象にした医療行為が否定され、産科医療の崩壊に拍車をかけるところだった。判決は極めて妥当な判断だ」と語った。
加藤医師の支援活動をしてきた上昌広・東大医科学研究所特任准教授は「今回のような医療事故を法廷で真相究明することの限界が明らかになった。これを機に医療事故における業務上過失致死罪の適用について国民的な議論が必要。司法関係者も、医療事故に刑法を適用することの是非をもっと議論すべきだ」と話した。
25年前に医療事故で娘を亡くした「医療過誤原告の会」の宮脇正和会長(58)は「医療界は刑事訴追への批判だけで終わらせず、この事故からリスクの高い医療行為の際には応援医師を呼ぶなどの体制を取るべきだという教訓を学び、再発防止に役立ててほしい」と訴えた。
毎日新聞 2008年8月20日 東京夕刊
遺族が知りたかった「真実」というのも、どうやら遺族にとっては不十分なものであったようです。この裁判での目的は、患者が亡くなったことに対する医師の責任を問うことですから、仕方ないのかもしれません。もっとも、遺族の男性が医師のことを「許さない」と言っていたことから、本当に求めているのは「医師が悪いとする結論」ではないのかという気がしてしまいます。
結局、この医師を逮捕して一体何になったというのでしょう。現場の医師に「結果が悪ければ逮捕される」という不安を与えたこと、その結果として患者側も不利益を受ける懸念が出てきたこと、そして一人の医師から2年半もの時間を奪っただけだったのでしょうか。
無罪の判決こそ出ましたが、問題はそこで終わりではありません。進行中と言われている医療崩壊をどうすれば止められるか、医療事故(ここでは過失の有無は問わない)や難しい症例での死亡が起きた場合にどう対応するべきか、といったことは考え続ける必要があるのでしょう。
3ヵ月後にはどうなっているだろう
2008年5月20日 時事ニュース コメント (2) 県立大野病院事件の裁判が結審しました。判決は8月20日に出ます。
被告の処置「標準的医療」 読売新聞 2008年5月17日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukushima/news/20080517-OYT8T00109.htm
この裁判の判決によっては、大勢の医師が将来的に「犯罪者」にされてしまうことにもなり得ます。そんなことになれば、医師を続けようと思う人はいなくなるでしょう。
これは医師だけの問題ではありません。患者(あるいは将来的に患者となる人)にとっても大問題です。
どのような判決となるのか、注目したいと思います。どうか、必死に頑張っている医師の皆様にとって絶望的な結果にはなりませぬように・・・。
帝王切開で失血死、治療の事故の過失責任がどこまで 読売新聞5月17日
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20080517-OYT8T00260.htm
ところで遺族が求める「真実」とは、どのようなものなのでしょうか。双方にとって納得のいく結末というのは、もはやあり得ないのでしょうか。
被告の処置「標準的医療」 読売新聞 2008年5月17日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukushima/news/20080517-OYT8T00109.htm
1年4か月に及ぶ公判は、最初から最後まで、検察側と弁護側の全面対決で審理を終えた。16日に福島地裁で結審した、大熊町の県立大野病院で帝王切開手術を受けた女性(当時29歳)が死亡した事件の公判。業務上過失致死罪などに問われた産婦人科医加藤克彦被告(40)の弁護側は最終弁論で、「起訴は誤り」などと5時間半にわたって無罪主張を展開。加藤被告の処置が「臨床における標準的な医療」と強調した。医療現場に衝撃を与えた事件の判決は8月20日に言い渡される。
弁護団の席には、8人の弁護人が並び、時に語気を強めながら交代で153ページの弁論を読み上げた。3月に禁固1年、罰金10万円を求刑した検察側の論告後、「逐一反論する」としていた通りにした。
女性は、出産後に子宮の収縮に伴って通常は自然にはがれる胎盤の一部が、子宮と癒着する特殊な疾患。加藤被告が手やクーパーと呼ばれる手術用ハサミを使って胎盤をはがした後、女性は大量出血で死亡した。検察側は「大量出血を回避するため、子宮摘出に移る義務があった」と主張し、処置の当否が最大の争点になっている。
弁護側は最終弁論で、周産期医療の専門家2人の証言や医学書などを根拠に「胎盤のはく離を始めて途中で子宮の摘出に移った例は1例もない」と強調。「加藤被告の判断は臨床の医療水準にかなうもの。検察官の設定する注意義務は机上の空論」と批判した。
手術中の出血量も争いになっている。胎盤のはく離が終了してから約5分後の総出血量について、検察側は「5000ミリ・リットルを超えていることは明らか」として、はく離との因果関係を指摘するが、弁護側は「そのような証拠はどこにもない」とし、大量出血の要因も手術中に別の疾患を発症した可能性を示唆した。
弁護側は医師法違反罪でも「届け出をしなかったのは院長の判断」と主張。総括では「専門的な医療の施術の当否を問題にする裁判で、起訴に当たって専門家の意見を聞いておらず、医師の専門性を軽視している」と非難した。
これまでの公判と同じようにグレーのスーツ姿の加藤被告は公判の最後に3分間、用意してきた紙を読み上げ、現在の心境を述べた。
主任弁護人の平岩敬一弁護士は公判後、「検察側は予見可能性、結果回避義務などの立証に失敗した」と述べた。一方、福島地検の村上満男次席検事は「一般の感覚から法律という最低ラインを逸脱しているかどうかが問題。証拠に照らして裁判所の公正な判断を希望する」とコメントした。
<最終弁論要旨>
県立大野病院事件の弁護側の最終弁論要旨は次の通り。
【結論】
被告人は業務上過失致死罪及び医師法違反の罪のいずれについても無罪である。
【癒着の部位、程度】
子宮前壁には癒着はなく、癒着部分は子宮後壁の一部で、面積としては10×9センチの範囲であった。その癒着の程度は、癒着胎盤のごく一部が嵌入(かんにゅう)胎盤であり、その深度は一番深いところでも概ね5分の1程度であった。
【出血の部位、程度】
本件患者は、子宮頸部や癒着部位の収縮が悪く、出血がなかなか収まらない弛緩出血であった可能性がある。胎盤剥離(はくり)で子宮筋層を傷つけ、大量出血したものではなく、無理な剥離や手術用ハサミによる剥離によって、大量出血したという立証もない。胎盤剥離中の出血は最大555ミリ・リットルに過ぎず、大量出血はなかった。
【因果関係】
胎盤の剥離行為と大量出血との間に因果関係が認められるとの検察官の主張には、大量の出血をもたらした要因として産科DICの発症が考えられる以上、疑問の余地がある。
【予見可能性】
臨床の実践では、手で剥離を開始した場合、常に胎盤の剥離を完了する。そのため、被告人が手で剥離を始めた時点で癒着胎盤を認識することは本件においてはあり得ない。被告人が後壁部分の癒着を認識した時点、強度に癒着していたことを認識した時点でも、麻酔記録によれば胎盤剥離中の出血量は最大でも555ミリ・リットルにすぎず、特に出血量が増えていないため、剥離を持続することが適切であり、大量出血の予見可能性はない。
【回避義務】
被告人は、胎盤剥離後の子宮収縮や、その後の止血措置により、出血を止めることができると期待して、胎盤剥離を継続した。この判断は、臨床医学の実践での医療水準にかなうものである。被告人の術中の医療処置は、医療現場での医師の裁量として合理的であり、妥当かつ相当である。被告人に結果回避義務がなかったことは明らかというべきである。
【供述調書の任意性】
被告人は、2006年2月18日に逮捕され、21日間にわたり身柄拘束を受けた。取り調べは、逮捕拘留期間中、連日実施され、最大9時間弱に及んだ。起訴前の1週間については、7時間から9時間に及ぶ取り調べが継続的になされた。その調書は、捜査官が被告人に供述させたいと希望した事実を供述という名の下、供述調書という形式の書面にまとめたもので、任意性を欠く。しかも、捜査官は産科医療の基礎的な医学的知識を欠き、被告人が供述した内容とは考えられない客観的事実に反する供述を録取した。
【医師法違反】
本件患者の死体には客観的に異状が認められない。しかも、本件における被告人の医療行為には過失がないので、検察官が指摘する裁判例の基準、厚生省(当時)の「リスクマネジメントマニュアル作成指針」及び大野病院の「医療事故防止のための安全管理マニュアル」によっても、医師法21条の構成要件に該当しない。さらに、主観的に見ても、被告人には異状の認識がないので、「異状があると認めたとき」とする主観的構成要件または故意を欠いている。
【まとめ】
本件起訴が、産科だけでなく、わが国の医療界全体に大きな衝撃を与えたことは公知の事実である。産科医は減少し、病院の産科の診療科目の閉鎖、産科診療所の閉鎖は後を絶たず、産む場所を失った妊婦については、お産難民という言葉さえ生まれている実態がある。このような事態が生じたのは、わが国の臨床医学の医療水準に反する注意義務を医師である被告人に課したからにほかならない。産婦人科関係の教科書には、検察官の指摘するような胎盤剥離開始後に剥離を中止して子宮を摘出するという記述はない。また、本件で証拠となったすべての癒着胎盤の症例で、手で胎盤剥離を始めた場合には、胎盤剥離を完了していることが立証されている。本件患者が亡くなったことは重い事実ではあるが、被告人は、わが国の臨床医学の実践における医療水準に即して、可能な限りの医療を尽くしたのであるから、被告人を無罪とすることが法的正義にかなうというべきである。
(2008年5月17日 読売新聞)
この裁判の判決によっては、大勢の医師が将来的に「犯罪者」にされてしまうことにもなり得ます。そんなことになれば、医師を続けようと思う人はいなくなるでしょう。
これは医師だけの問題ではありません。患者(あるいは将来的に患者となる人)にとっても大問題です。
どのような判決となるのか、注目したいと思います。どうか、必死に頑張っている医師の皆様にとって絶望的な結果にはなりませぬように・・・。
帝王切開で失血死、治療の事故の過失責任がどこまで 読売新聞5月17日
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20080517-OYT8T00260.htm
医療現場に危機感
福島県大熊町の県立大野病院で2004年、帝王切開手術で女性(当時29歳)を失血死させたなどとして、業務上過失致死などの罪に問われた産婦人科医加藤克彦被告(40)(求刑・禁固1年、罰金10万円)の公判が16日、福島地裁で結審した。
医師が決めた治療方針の結果として起きた事故の過失責任がどこまで問われるのかを争点にした裁判は、8月20日に判決が言い渡される。
無罪を主張する加藤被告は「精いっぱいのことをしたが悪い結果になり、一医師として非常に悲しく悔しい思い。再び医師として働かせて頂けるのであれば、地域医療の一端を担いたい」と述べた。
弁護側は最終弁論で、加藤被告の起訴が医師の産科離れを加速させたとの指摘に触れ、「お産難民という言葉さえ生まれた実態が生じたのは、わが国の医療水準を超える注意義務を課したため」と批判した。
検察側の論告では、加藤被告は04年12月17日、妊娠37週の県内の女性に対する帝王切開手術で、子宮に癒着した女性の胎盤をはがして大量出血を引き起こして、約4時間後に失血死させたとされる。また、死体検案で異状を認めたにもかかわらず、24時間以内に警察に届け出なかったとして医師法違反にも問われた。子どもは無事生まれた。
公判で争点となったのは、子宮に癒着した胎盤をはがす際の出血が、死亡するほどのものかを予測できたかという予見可能性と、死に至るほどの大量出血を回避する注意義務。
検察側は「胎盤をはがすために子宮と胎盤の間に手を入れた時点では癒着を認識しており、子宮摘出手術などに移って生命の危険を避ける必要があった」と、予見可能性と注意義務がともにあったと主張した。
これに対し、弁護側は「手ではがし始めた際に癒着を認識することはあり得ない。はがし終えれば子宮が収縮して出血が収まることが期待でき、判断は妥当で標準的な医療」と反論。医師法違反について弁護側は、「院長の判断で届け出を行わなかった。異状死には当たらない」としている。
[解説]産科離れ事件後広がる
今回の弁護側の最終弁論は、5時間半にも及んだ。「捜査当局が、医師の裁量の範囲にまで踏み込んで罪を問おうとしている」という医療現場の危機感を受けたためだ。
お産で医師が逮捕された影響は大きい。大野病院は医師がいなくなり、産科を休止した。地元の病院や診療所は、難しいお産を避けるようになった。全国的にも、産科をやめて婦人科専門としたり、若い医師が産婦人科を希望しなくなったりしている。
今回の事件で医師が有罪となれば、さらにダメージは大きいだろう。大野病院と同地方の福島県いわき市立総合磐城共立病院産婦人科の本多つよし部長は「患者のための手術が犯罪になるのなら怖くてやってられない。有罪が決まったら病院を辞める」と言い切る。
ただ、女性の遺族は事件としての捜査を強く求めていた。「真実を知りたい」とも強く訴えている。
医療現場にはリスクがついて回る。国は、医療事故の原因を調べる第三者機関「医療安全調査委員会(仮称)」の設置を検討している。今回の事件でどういう司法判断が下るにせよ、患者と医師の双方が納得できる問題解決の枠組み作りが必要になっている。(福島支局 藤原健作)
(2008年5月17日 読売新聞)
ところで遺族が求める「真実」とは、どのようなものなのでしょうか。双方にとって納得のいく結末というのは、もはやあり得ないのでしょうか。
「過誤」と「事故」と「最善を尽くしたが避けられなかった事態」
2008年5月2日 時事ニュース コメント (4)帝王切開受けた妊婦と胎児死亡…「大量出血」と静岡厚生病院(読売新聞 5月2日)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080502-OYT1T00335.htm
現在では医療関係者の努力のおかげで、私が生まれる前よりも死産率がずっと低くなっています。
厚生労働省:人口動態統計年報 主要統計表(最新データ、年次推移)
(総覧)第2表−2 人口動態総覧(率)の年次推移
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suii06/soran2-2.html
それでも残念ながら、出産は100%安全とは言えません。どれだけ手を尽くしても、亡くなってしまうことはあり得るのです。今回の件も、おそらくそうだったのでしょう。
さて、私はこの話をyahooニュースで知ったのですが、どういうわけか「医療過誤」のニュースとして分類されていました。
ttp://backnumber.dailynews.yahoo.co.jp/?m=m20080502-023&e=medical_malpractice
記事には「医療事故」とは書いてあります。
厳密な区分は良く知らないのですが、「医療過誤」は医師あるいは病院側に過失によるものです。一方「医療事故」だと、医療の過程で起きたあらゆる事故を指し、医療過誤の他に、予測や回避が不可能な事例も含むそうです。要するに、「医療事故=医療過誤」とはならないのです。こういう扱われ方は、誤解を招きそうで心配です。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080502-OYT1T00335.htm
まずは亡くなられた方のご冥福をお祈りします。
静岡市葵区北番町の静岡厚生病院(265床)は2日、同病院で帝王切開手術を受けた同市の妊婦(24)と10か月の胎児が死亡する医療事故が起きたと発表した。
同病院は、静岡中央署に異状死の届け出を行った。
記者会見した玉内登志雄院長によると、妊婦は出産予定日を3日過ぎた4月27日朝に産気づき、診察を受けるなどしていた同病院に来た。胎盤が分娩(ぶんべん)前にはがれる胎盤早期剥離(はくり)と診断され、医師が帝王切開したが、胎児は死亡。その後、妊婦も大量出血を起こし、同日午後に死亡した。
胎盤早期剥離を起こすと、胎児は低酸素状態になり、妊婦も大量出血で生命に危険が及ぶことがある。胎盤早期剥離は妊婦の1%弱に起きるが、双方が死亡するケースはまれで、同病院ではここ20年間起きていないという。玉内院長は「医療行為に、死因に直結する問題はなかったと考えている。事態の重大性を考え、公表した」と述べた。
現在では医療関係者の努力のおかげで、私が生まれる前よりも死産率がずっと低くなっています。
厚生労働省:人口動態統計年報 主要統計表(最新データ、年次推移)
(総覧)第2表−2 人口動態総覧(率)の年次推移
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suii06/soran2-2.html
それでも残念ながら、出産は100%安全とは言えません。どれだけ手を尽くしても、亡くなってしまうことはあり得るのです。今回の件も、おそらくそうだったのでしょう。
さて、私はこの話をyahooニュースで知ったのですが、どういうわけか「医療過誤」のニュースとして分類されていました。
ttp://backnumber.dailynews.yahoo.co.jp/?m=m20080502-023&e=medical_malpractice
記事には「医療事故」とは書いてあります。
厳密な区分は良く知らないのですが、「医療過誤」は医師あるいは病院側に過失によるものです。一方「医療事故」だと、医療の過程で起きたあらゆる事故を指し、医療過誤の他に、予測や回避が不可能な事例も含むそうです。要するに、「医療事故=医療過誤」とはならないのです。こういう扱われ方は、誤解を招きそうで心配です。
ギョーザ国内捜査、終了へ 混入経路、未解明のまま [朝日新聞]
2008年4月12日 時事ニュース コメント (2)
04月12日付 朝日新聞の報道「ギョーザ国内捜査、終了へ 混入経路、未解明のまま」へのコメント:
このところ、中国関連のニュースは聖火リレーのことにばかり目がいってしまいました。なかなか進展の見られなかった中国製ギョーザの毒物混入事件はどうなったかと思い出してみると、国内での捜査は打ち切られてしまいました。
ついでにもう一つ思い出したのが、江原啓之が旭川大学の客員教授に就任するという話です。ところがいつのまにか、「やっぱりやめたい」ということになっていたようです。
■江原啓之 コッソリ大学教授を辞退していた
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080413-00000001-gen-ent
このところ、中国関連のニュースは聖火リレーのことにばかり目がいってしまいました。なかなか進展の見られなかった中国製ギョーザの毒物混入事件はどうなったかと思い出してみると、国内での捜査は打ち切られてしまいました。
中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、警察当局は流通段階での事情聴取や実況見分を終えた。商品の鑑定も近く完了の予定だ。メタミドホス混入の経緯が解明されないまま、国内で可能な捜査は事実上終わる見通しで、警察幹部は「中国側が解明しない限り動かない」としている。仮に流通段階で袋の外側からメタミドホスが浸透したとするなら、一体どんなことをすれば1万9290ppmもギョーザの具から検出されるようになるのでしょうか。どうも釈然としませんが、このままうやむやになってしまう可能性が高いようです。
ただ、被害者を抱える兵庫、千葉両県警は、事件の重大さを踏まえて今後も情報収集を続ける。警察庁は今後も中国側と連携・協議を続け、見解の差を詰めるとともに捜査の進展を促す方針だ。
両県警は、大阪、横浜の輸入港から、保管倉庫、販売したスーパーや生協までの一連の流通過程で、実況見分や関係者からの事情聴取を終えた。問題の商品を含む同種商品について、警視庁や大阪府警などの応援を得て進めてきた鑑定作業も今月中旬には終えるという。中国側で密封された商品なので、国内で可能なのは、流通段階の捜査と鑑定だとされる。
これまでの捜査の結果、流通過程で混入を疑わせる問題点は見つかっていない。被害の3家族が食べた問題の商品や、関西地方のスーパーなどから回収された主に外側が汚染されていた一部商品のほかに、新たな汚染商品は見つかっていないという。
問題商品のうち、千葉市の被害家族が残していた未調理のギョーザの具からは1万9290ppmのメタミドホスを検出。ニラの残留検疫基準の約6万4千倍で、警察当局は「具に練り込まれたとしか考えられない」としている。
一方、中国側は実際の流通する状態に近い条件で行ったとする浸透実験で、大部分の袋で、外側から同成分が中に浸透したと主張。従業員55人の事情聴取結果などからは「工場での混入の疑いはない」としていた。
日中捜査当局は、捜査や科学鑑定の専門家による情報交換会議を4回開催。中国側は日本側の見方も否定せずに引き続き捜査をするとしているが、双方の主張は原則変わっておらず、解決の見通しはたっていない。
ついでにもう一つ思い出したのが、江原啓之が旭川大学の客員教授に就任するという話です。ところがいつのまにか、「やっぱりやめたい」ということになっていたようです。
■江原啓之 コッソリ大学教授を辞退していた
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080413-00000001-gen-ent
スピリチュアル・カウンセラーの江原啓之氏(43)が、4月に就任予定だった北海道・旭川大学客員教授をコッソリ辞退していた。考えを変えた理由はわかりませんが、この人が教壇に立つのはまずいことだと思っていましたので、とりあえずは一安心でしょうか。とはいえ、江原側から申し出がなければ大学はそのまま教壇に立たせるつもりだったのでしょうから、あまり楽観もしていられないのでしょうけれど。
江原氏といえば、フジテレビが2日、自慢の“霊視能力”を「非科学的、荒唐無稽」とバッサリ。1月には「放送倫理・番組向上機構」(BPO)の放送倫理検証委員会も、江原氏出演の番組に対し「出演者の生活への影響を考えていない」と苦言を呈するなど、テレビ界から手のひらを返されている。そんな江原氏が、大学教授就任という驚きのニュースが流れたのが2月だった。
「もともと大学側から教授就任を要請したわけでなく、学長の知人を通じて江原氏から講義したいとの話があったと聞いている。北海道は過疎と高齢化で、病に悩む高齢者が多いので、江原氏には、カウンセリングでなく、生命倫理や終末期の看護論などを講義してほしいと考え、08年度から新設する保健福祉学部の客員教授という話になったのです。ところが3月上旬ごろ、江原さんから『辞退したい』との話がありました。理由は分かりません」(旭川大学広報)
江原氏は年2〜3回の講義を行う予定だった。辞退で学生らが困惑していないのか聞くと、大学側は「あくまで客員教授ですから。専任教授がおり、授業にも何ら支障はありません」
テレビ朝日「オーラの泉」も6月打ち切り説が浮上。テレ朝は「そんなことはない」(広報課)と完全否定だが、もはや土俵際に追いやられた江原氏に居場所はない。それにしてもなぜ教授になろうと思い、なぜ突然やめたのか――。
03月13日付 INTERNET Watchの報道「「ドリームキャスト」の公式サイトを装った偽サイト、現在は警告ページに」へのコメント:
記事とは関係ありませんが、ドリームキャストと聞いて思い出したのは、こちらのCMです。
http://www.youtube.com/watch?v=SVoP3akSxfg&;
湯川英一さんは、その後どうしているのだろうと思ったら、株式会社クオカードの会長になられたそうな。
せがた三四郎の時もそうですが、セガは変わったCMが多くて好きでした。(サターンもドリームキャストも買いませんでしたけど)
「せがた三四郎 真剣遊戯」CM
http://www.youtube.com/watch?v=UEktwOPo5gc&;
それからもう一つ
「SEGA Fantasy ?」
http://sf456.hp.infoseek.co.jp/sf5.html
キャラをゲームハードに置き換えてFF5のラスボス付近を再現したものです。懐かしいハードや、それにまつわるネタも登場し爆笑させてくれました。ところでFF5はプレイしていないのですが(友達がプレイしているのを、たまに後ろで見ていた)ラストは概ねこういう話なのでしょうか。
記事とは関係ありませんが、ドリームキャストと聞いて思い出したのは、こちらのCMです。
http://www.youtube.com/watch?v=SVoP3akSxfg&;
湯川英一さんは、その後どうしているのだろうと思ったら、株式会社クオカードの会長になられたそうな。
せがた三四郎の時もそうですが、セガは変わったCMが多くて好きでした。(サターンもドリームキャストも買いませんでしたけど)
「せがた三四郎 真剣遊戯」CM
http://www.youtube.com/watch?v=UEktwOPo5gc&;
それからもう一つ
「SEGA Fantasy ?」
http://sf456.hp.infoseek.co.jp/sf5.html
キャラをゲームハードに置き換えてFF5のラスボス付近を再現したものです。懐かしいハードや、それにまつわるネタも登場し爆笑させてくれました。ところでFF5はプレイしていないのですが(友達がプレイしているのを、たまに後ろで見ていた)ラストは概ねこういう話なのでしょうか。
「レスリングマットはあるか」「玄関マットあるヨ」 [ZAKZAK]
2008年1月18日 時事ニュース
01月18日付 ZAKZAKの報道「「レスリングマットはあるか」「玄関マットあるヨ」」へのコメント:
玄関マットで一体どうしろと・・・
ボケたわけではなく、きちんとした通訳がいなかったので、こんなやりとりになってしまったようです。
玄関マットで一体どうしろと・・・
ボケたわけではなく、きちんとした通訳がいなかったので、こんなやりとりになってしまったようです。
浜口が12連覇、加藤は五輪代表決める レスリング [朝日新聞]
2007年12月23日 時事ニュース
12月23日付 朝日新聞の報道「浜口が12連覇、加藤は五輪代表決める レスリング」へのコメント:
今日で天皇杯は最終日でした。今回も試合は見られませんでしたので、試合結果から気になった階級を紹介します。
1日目試合結果
http://www.japan-wrestling.jp/New07/393.html
2日目
http://www.japan-wrestling.jp/New07/379.html
最終日
http://www.japan-wrestling.jp/New07/370.html
[フリースタイル]
・55kg級
斉藤・湯元を松永が、稲葉を田岡が破り、今回も松永と田岡の決勝戦となりました。そして今回も松永の勝利に終わりました。少しは波乱が起きるかと思っていましたが、何事も無く松永が優勝しています。これは、松永を褒めるしかないでしょう。お見事でした。
・60kg級
湯元か大沢が優勢かと思っていたのですが、この2人を破って優勝したのは高塚でした。最近の高塚は調子を落としているように思えたのですが、これで復活と考えて良いのでしょうか。昨年の世界選手権で3位に入っていますから、調子さえ戻れば五輪で活躍できるのではないでしょうか。(その前に五輪出場権を勝ち取らなければなりませんが)
・66kg級
怪我から復活した前回優勝者の小島ですが、復活したのは小島だけではありませんでした。アテネ五輪代表だった池松です。アテネ五輪の後は低迷していたようですが、決勝で小島を破って見事優勝しました。
・74kg級
波乱の多い階級でした。優勝は前回と同じ長島和幸でしたが、決勝戦の相手は萱森でも高橋でもなく、高校生の高谷惣亮(そうすけ)でした。
国体優勝の高橋は、2回戦で世界選手権代表の萱森に勝利しました。ところが高橋は、3回戦で高谷に敗れてしまいました。その高谷は準決勝で長島正彦も破り、決勝まで進みました。決勝戦こそ長島和幸が勝ったものの、高谷が見事な活躍を見せてくれました。来年が楽しみです。
[グレコローマンスタイル]
・74kg級
岩崎、菅、鶴巻と優勝経験のある選手が3人揃っていましたが、激戦を制したのは岩崎でした。
そのほか60kg級の笹本、66kg級の飯室が8連覇、84kg級の松本が9連覇を達成しています。
[女子]
・67kg級
59kg級から2階級上げてきた西牧未央が優勝しました。階級を上げた場合、減量の苦労は減りますが、相手も大きくなることによる苦労もすることになります。西牧の場合は減量が無くなった事によるプラスの分が多かったようです。
・72kg級
五輪を目指すために3階級もアップした正田でしたが、決勝で浜口に敗れてしまいました。正田の場合、減量ではなく増量するために苦しんだそうです。正直なところ、正田といえども72kg級まで上げては通用しないのではないかと思っていたのですが、決勝まで進んだのには驚きました。
ところで今回の試合も日本テレビが放送することになっていましたが、私の住んでいる地域では放送されませんでした。以前、NHKが放送していた頃には全国放送されていたのですが。
試合の映像は、そのうちレスリング協会の公式ページで公開されると思うので、それまで我慢していましょうか。
今日で天皇杯は最終日でした。今回も試合は見られませんでしたので、試合結果から気になった階級を紹介します。
1日目試合結果
http://www.japan-wrestling.jp/New07/393.html
2日目
http://www.japan-wrestling.jp/New07/379.html
最終日
http://www.japan-wrestling.jp/New07/370.html
[フリースタイル]
・55kg級
斉藤・湯元を松永が、稲葉を田岡が破り、今回も松永と田岡の決勝戦となりました。そして今回も松永の勝利に終わりました。少しは波乱が起きるかと思っていましたが、何事も無く松永が優勝しています。これは、松永を褒めるしかないでしょう。お見事でした。
・60kg級
湯元か大沢が優勢かと思っていたのですが、この2人を破って優勝したのは高塚でした。最近の高塚は調子を落としているように思えたのですが、これで復活と考えて良いのでしょうか。昨年の世界選手権で3位に入っていますから、調子さえ戻れば五輪で活躍できるのではないでしょうか。(その前に五輪出場権を勝ち取らなければなりませんが)
・66kg級
怪我から復活した前回優勝者の小島ですが、復活したのは小島だけではありませんでした。アテネ五輪代表だった池松です。アテネ五輪の後は低迷していたようですが、決勝で小島を破って見事優勝しました。
・74kg級
波乱の多い階級でした。優勝は前回と同じ長島和幸でしたが、決勝戦の相手は萱森でも高橋でもなく、高校生の高谷惣亮(そうすけ)でした。
国体優勝の高橋は、2回戦で世界選手権代表の萱森に勝利しました。ところが高橋は、3回戦で高谷に敗れてしまいました。その高谷は準決勝で長島正彦も破り、決勝まで進みました。決勝戦こそ長島和幸が勝ったものの、高谷が見事な活躍を見せてくれました。来年が楽しみです。
[グレコローマンスタイル]
・74kg級
岩崎、菅、鶴巻と優勝経験のある選手が3人揃っていましたが、激戦を制したのは岩崎でした。
そのほか60kg級の笹本、66kg級の飯室が8連覇、84kg級の松本が9連覇を達成しています。
[女子]
・67kg級
59kg級から2階級上げてきた西牧未央が優勝しました。階級を上げた場合、減量の苦労は減りますが、相手も大きくなることによる苦労もすることになります。西牧の場合は減量が無くなった事によるプラスの分が多かったようです。
・72kg級
五輪を目指すために3階級もアップした正田でしたが、決勝で浜口に敗れてしまいました。正田の場合、減量ではなく増量するために苦しんだそうです。正直なところ、正田といえども72kg級まで上げては通用しないのではないかと思っていたのですが、決勝まで進んだのには驚きました。
ところで今回の試合も日本テレビが放送することになっていましたが、私の住んでいる地域では放送されませんでした。以前、NHKが放送していた頃には全国放送されていたのですが。
試合の映像は、そのうちレスリング協会の公式ページで公開されると思うので、それまで我慢していましょうか。
今年の命名「大翔」「葵」がトップ [日刊スポーツ]
2007年12月20日 時事ニュース コメント (2)
12月20日付 日刊スポーツの報道「今年の命名「大翔」「葵」がトップ」へのコメント:
記事の内容とは直接関係がありませんが、「大翔」の文字を見たところ、大翔鳳という元力士の事を思い出しました。
1999年に、すい臓がんのため32歳の若さで亡くなってしまいました。誠実な人柄や礼儀正しさから、多くの人に慕われていたそうです。
大翔鳳昌巳(Wikipedia)
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E7%BF%94%E9%B3%B3%E6%98%8C%E5%B7%B3
記事の内容とは直接関係がありませんが、「大翔」の文字を見たところ、大翔鳳という元力士の事を思い出しました。
1999年に、すい臓がんのため32歳の若さで亡くなってしまいました。誠実な人柄や礼儀正しさから、多くの人に慕われていたそうです。
大翔鳳昌巳(Wikipedia)
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E7%BF%94%E9%B3%B3%E6%98%8C%E5%B7%B3
山本KID、五輪出場を断念「総合格闘技に専念」 [朝日新聞]
2007年10月31日 時事ニュース コメント (2)
10月31日付 朝日新聞の報道「山本KID、五輪出場を断念「総合格闘技に専念」」へのコメント:
平成19年度はレスリングの大会での実績が全くないことから「五輪出場以前にそもそも天皇杯への出場資格がないのでは?」と思い、大会要項を確認してみました。
天皇杯全日本選手権 大会要項・申請書
http://www.japan-wrestling.jp/alljapan.pdf
18年度天皇杯でベスト8の成績を残していますので、出場資格は満たしています。てっきり3位以内でなければならないのだと思っていました。
ついでに平成16年度の大会要項も見てみましたが、やはり天皇杯だと8位以内であれば出場資格を得られることになっていました。どうやら私の勘違いだったようです。
天皇杯全日本選手権 大会要項・申請書(平成16年度)
http://www5f.biglobe.ne.jp/~JWF2004/New04/z-alljapan.pdf
ところで参加資格を2つの大会要項で見比べてみると、以前は国民体育大会(少年)や全国高等学校選抜大会でも優勝すれば出場できたのですが、現在はできなくなっています。高校生が天皇杯に出場する場合の条件を、全国高等学校選手権大会(インターハイ)又は高等学校グレコローマンスタイル選手権大会での優勝のみにしたのは何か理由があったのでしょうか。(追記:JOC杯全日本ジュニア選手権大会(ジュニアの部)優勝でも出場できます。)高校生だと出場しても勝ち上がるのは難しいから、ということなのでしょうか。(高校生で全日本チャンプになった人もいますが、非常に稀です。)
平成19年度はレスリングの大会での実績が全くないことから「五輪出場以前にそもそも天皇杯への出場資格がないのでは?」と思い、大会要項を確認してみました。
天皇杯全日本選手権 大会要項・申請書
http://www.japan-wrestling.jp/alljapan.pdf
18年度天皇杯でベスト8の成績を残していますので、出場資格は満たしています。てっきり3位以内でなければならないのだと思っていました。
ついでに平成16年度の大会要項も見てみましたが、やはり天皇杯だと8位以内であれば出場資格を得られることになっていました。どうやら私の勘違いだったようです。
天皇杯全日本選手権 大会要項・申請書(平成16年度)
http://www5f.biglobe.ne.jp/~JWF2004/New04/z-alljapan.pdf
ところで参加資格を2つの大会要項で見比べてみると、以前は国民体育大会(少年)や全国高等学校選抜大会でも優勝すれば出場できたのですが、現在はできなくなっています。高校生が天皇杯に出場する場合の条件を、全国高等学校選手権大会(インターハイ)又は高等学校グレコローマンスタイル選手権大会での優勝のみにしたのは何か理由があったのでしょうか。(追記:JOC杯全日本ジュニア選手権大会(ジュニアの部)優勝でも出場できます。)高校生だと出場しても勝ち上がるのは難しいから、ということなのでしょうか。(高校生で全日本チャンプになった人もいますが、非常に稀です。)
笹本「銀」北京五輪内定/レスリング [日刊スポーツ]
2007年9月18日 時事ニュース
09月18日付 日刊スポーツの報道「笹本「銀」北京五輪内定/レスリング」へのコメント:
金メダルは逃したものの、笹本がやってくれました。
最近は女子の活躍ばかり取り上げられている印象がありましたから、今回のメダル獲得で男子がいまだ健在であることをアピールできたらと思います。
さて、2日目は84kg級に出場した松本慎吾にメダルが期待されていましたが、残念ながら一回戦で敗れてしまいました。しかし、日本レスリング協会公式ページ上の速報によると、96kg級の加藤賢三が三位決定戦に進んだそうです。(これを書いている時点では、三位決定戦の結果は不明)たとえ敗れても、すでに北京五輪出場権を得られる条件はクリアしています。しかし、ここまできたならメダルを取ってほしいと期待したくなってしまいます。果たしてどうなるのでしょうか。
大会公式ページはこちら
http://www.fila-webtv.com/baku07/
※英語、フランス語、アゼルバイジャン語での表示となっています。
[追記]
結局、加藤は敗れて5位でした。負けてしまったのは残念ですが、五輪への出場権を獲得したのでまずは一安心といったところです。
金メダルは逃したものの、笹本がやってくれました。
最近は女子の活躍ばかり取り上げられている印象がありましたから、今回のメダル獲得で男子がいまだ健在であることをアピールできたらと思います。
さて、2日目は84kg級に出場した松本慎吾にメダルが期待されていましたが、残念ながら一回戦で敗れてしまいました。しかし、日本レスリング協会公式ページ上の速報によると、96kg級の加藤賢三が三位決定戦に進んだそうです。(これを書いている時点では、三位決定戦の結果は不明)たとえ敗れても、すでに北京五輪出場権を得られる条件はクリアしています。しかし、ここまできたならメダルを取ってほしいと期待したくなってしまいます。果たしてどうなるのでしょうか。
大会公式ページはこちら
http://www.fila-webtv.com/baku07/
※英語、フランス語、アゼルバイジャン語での表示となっています。
[追記]
結局、加藤は敗れて5位でした。負けてしまったのは残念ですが、五輪への出場権を獲得したのでまずは一安心といったところです。
高塚は2度目の優勝 [日刊スポーツ]
2007年8月24日 時事ニュース
08月24日付 日刊スポーツの報道「高塚は2度目の優勝」
昨年の世界選手権で3位になっていながら天皇杯で2回戦敗退、明治乳業杯では1回戦敗退と振るわなかった高塚ですが、今回はやってくれました。決勝で対戦した大沢は明治乳業杯の優勝者で、天皇杯では高塚が敗れた相手でもあります。その大沢を撃破しての優勝ですから、今後に期待が持てそうです。
昨年の世界選手権で3位になっていながら天皇杯で2回戦敗退、明治乳業杯では1回戦敗退と振るわなかった高塚ですが、今回はやってくれました。決勝で対戦した大沢は明治乳業杯の優勝者で、天皇杯では高塚が敗れた相手でもあります。その大沢を撃破しての優勝ですから、今後に期待が持てそうです。
レスリング代表珍練習、馬と鬼ごっこ [日刊スポーツ]
2007年7月18日 時事ニュース
07月18日付 日刊スポーツの報道「レスリング代表珍練習、馬と鬼ごっこ」へのコメント:
昨年の全日本合宿では雨のため中止となった「馬に追われてのランニング」ですが、今年は実施されたそうです。
【特集】男子全日本チーム、菅平合宿を追う (日本レスリング協会)
http://www.japan-wrestling.jp/New07/670.html
昨年の全日本合宿では雨のため中止となった「馬に追われてのランニング」ですが、今年は実施されたそうです。
【特集】男子全日本チーム、菅平合宿を追う (日本レスリング協会)
http://www.japan-wrestling.jp/New07/670.html
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