昨日の「報道ステーション」で、末期がん患者への治療の一つとしてホメオパシーが紹介されていたそうです。私は放送を見逃したのですが、番組の公式ページで動画が公開中なので見てきました。
 ↓
 http://www.tv-asahi.co.jp/hst/contents/movie/090122/index.html

 根拠のはっきりしていないものに対して「効果がある」なんて言ってはまずいでしょう。この場合の「根拠」とは、「効果のあることが確かめられているか」という意味です。番組中で紹介されていた患者さんを非難するつもりはありませんが、テレビがこれを好意的に取り上げるのはどうかと思います。

 「ホメオパシーって何?何か問題でもあるの?」という方はこちらをどうぞ
 ↓
 ホメオパシーFAQ - Skepticism is beautiful
 http://d.hatena.ne.jp/lets_skeptic/20070501/p1

[追記]
 もしも自分や家族が末期がんに侵されたとしたらどうするのか考えてみたのですが、すぐには答えを出せませんでした。がんの治療に拘るのか、現状を受け入れてホスピスで緩和ケアを受けるのか、それとも医学ではない何かに頼ろうとするのか、その時になってみないとわからないでしょう。ただし、死なない人間なんていませんから、どこかで現状を受け入れる必要があることは間違いないのでしょうけど。番組の内容には問題がありそうですが、そういうことを考える機会になったのは私にとって良かったのかもしれません。

 緩和ケアとは:[がん情報サービス]
 http://ganjoho.ncc.go.jp/public/support/relaxation/about_care.html


[再度追記]
 ホメオパシーに関する説明がなかったので、簡単にまとめてみました。
 ↓
 http://75424.diarynote.jp/200901302357198361

コメント

マサムネ
2009年1月24日1:07

ふーむ。普段食べないものを食べると免疫力がつくんでしょうか

そのうちに一日1回コーヒーの代わりに庭の泥をお湯で溶かして

飲むとかでてくるのでしょうか?

解明できてないけど、どれかが作用してなぜか免疫力が上がる。

うーむ。

リノール
2009年1月24日2:12

ホメオパシー自体への説明がほとんど無かったので勘違いさせてしまったかもしれません。

>ふーむ。普段食べないものを食べると免疫力がつくんでしょうか
ホメオパシーでは、「レメディ」と呼ばれる砂糖玉をなめます。植物や昆虫、鉱物等を希釈した液体を砂糖に染み込ませて作るのですが、希釈の仕方が半端ではありません。原料に含まれていたはずの物質が、(理論上は)分子1個たりとも残らないくらいまで薄めてしまいます。日本ホメオパシー医学協会で紹介されていた方法だと、100倍希釈を12回繰り返すことになっています。10の24乗倍(1の後ろに0が24個)ですから気が遠くなりそうです。
http://www.jphma.org/About_homoe/about_homoeopathy.html

それから「免疫力」あるいは「自然治癒力」なんて言葉が使われていますが、なんとも漠然としたイメージで語られているため、何だかわかりません。もともと人間が持っている能力には違いないのでしょうが、それが向上したと言われても困ってしまいます。

>そのうちに一日1回コーヒーの代わりに庭の泥をお湯で溶かして
レメディの原料には、アフリカの沼の水なんてのもあるそうですよ。

>解明できてないけど、どれかが作用してなぜか免疫力が上がる。
「理由は分からないが効果がある」のではなく、そもそも「効果がある」という主張すら怪しいようです。

説明不足だったようです。申し訳ない。