「○○さんはノーベル賞候補」なんて安易に言わない方がいい
2008年10月10日 時事ニュース コメント (2)中国政府、人権活動家のノーベル賞候補に神経とがらす
http://sankei.jp.msn.com/world/china/081008/chn0810081910001-n1.htm
ノーベル賞の選考過程は非公開となっています。アカデミー賞とは違って、「今年は○○さんがノミネートされています」なんて情報は出てきません。選考に携わる人達は、情報が漏れないように神経を使っているのです。
ノーベル賞:文学賞、守秘にコードネーム駆使 選考事務局長が証言 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20081009dde041040041000c.html
しかし、選考過程が全く公開されないわけではありません。
質問なるほドリ:ノーベル賞はどうやって決めるの?=回答・河内敏康 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/wadai/naruhodori/news/20081007ddm003070147000c.html
それでは「ノーベル賞候補」と呼ばれている人がいるのは、一体どういうことなのでしょうか。正式には秘密扱いになっているのですから、誰かが勝手に呼んでいることになります。今までの業績から受賞しそうな人を予想したり、周囲の人が期待するなどしているのでしょう。もしかしたら、自称している人もいるのかもしれませんが。
さて、イグノーベル賞を2度受賞しているジャック・ベンベニストという人がいたのですが、なぜかこの人をノーベル賞候補だったと言う人がいます。
BBCでホメオパシー特集放映される!(ホメオパシー ジャパン)
http://homoeopathy.co.jp/introduction/world_T20021203.html
しかしベンベニストが生まれたのは、1935年です。ベンベニストの経歴については知りませんが、17歳の時点で何かすごい業績を残していたと考えるのは無理がありそうです。それ以降の業績が評価されたとしても、選考過程は公開されていませんから候補になったかなんて誰にもわかりません。ですから「実際に何回かノミネートされていた」というのは明らかに間違いです。イグノーベル賞の話と混ざって勘違いしたか、嘘をついているかのどちらかでしょう。
ちなみにベンベニストがイグノーベル賞を受賞した経緯については、「Skeptic’s Wiki」をご覧下さい。
「水の記憶」事件 - Skeptic’s Wiki
http://sp-file.qee.jp/cgi-bin/wiki/wiki.cgi?page=%A1%D6%BF%E5%A4%CE%B5%AD%B2%B1%A1%D7%BB%F6%B7%EF
誰がノーベル賞を受賞するか予想するのは悪いことではありませんし、期待するのも自由です。ですが、勘違いをする人もいそうなので「ノーベル賞候補」という言葉を使う時は気を付けた方が良さそうです。
http://sankei.jp.msn.com/world/china/081008/chn0810081910001-n1.htm
中国政府は、今年のノーベル平和賞で中国の人権活動家が有力候補に挙がっていることについて「一部のノーベル賞選考は(創始者の)ノーベル氏の初志に背いている。初志にかなう人に授与されることを希望する」(秦剛外務省副報道局長)とけん制、中国の人権問題に対する国際社会の批判が高まることに神経をとがらせている。私はこの人権活動家のことを知らないので、ノーベル平和賞を受賞するに相応しい人であるかどうかはわかりません。しかし、少なくとも中国政府によるこの主張が無意味であることは確かでしょう。どこかの政府からの圧力が賞の選考に影響してはまずいでしょうし、そもそもこの人が本当に候補として挙げられているか分からないのですから。
ノーベル賞の選考過程は非公開となっています。アカデミー賞とは違って、「今年は○○さんがノミネートされています」なんて情報は出てきません。選考に携わる人達は、情報が漏れないように神経を使っているのです。
ノーベル賞:文学賞、守秘にコードネーム駆使 選考事務局長が証言 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20081009dde041040041000c.html
事務局長によると、メールのやり取りは厳禁。公の場で候補者の本を読むことは避け、どうしてもということならニセのカバーをかける。本を買う場合は秘密のルートに頼り、どんな本を買ったかは厳重に伏せる。これは文学賞の場合ですが、他の賞でも秘密を守らなければならないことは同じでしょう。
また、いつ何時、会話を聞かれるか分からないので、候補者は名前に似通った発音のコードネームで呼び合う。たとえば、05年受賞の英国の劇作家、ハロルド・ピンター氏は「ハリー・ポッター」、06年のトルコの作家、オルハン・パムク氏は「オーペー」(スカンディナビア地方の酒の銘柄の一つ)、昨年の英国の作家、ドリス・レッシング氏は「リトル・ドリット」だった。
しかし、選考過程が全く公開されないわけではありません。
質問なるほドリ:ノーベル賞はどうやって決めるの?=回答・河内敏康 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/wadai/naruhodori/news/20081007ddm003070147000c.html
選考過程の公開には50年以上必要で、秘密主義が貫かれていることも賞に重みを持たせています。本当に「ノーベル賞候補」なのか知ることができるものの、50年以上待たなくてはならないようです。
それでは「ノーベル賞候補」と呼ばれている人がいるのは、一体どういうことなのでしょうか。正式には秘密扱いになっているのですから、誰かが勝手に呼んでいることになります。今までの業績から受賞しそうな人を予想したり、周囲の人が期待するなどしているのでしょう。もしかしたら、自称している人もいるのかもしれませんが。
さて、イグノーベル賞を2度受賞しているジャック・ベンベニストという人がいたのですが、なぜかこの人をノーベル賞候補だったと言う人がいます。
BBCでホメオパシー特集放映される!(ホメオパシー ジャパン)
http://homoeopathy.co.jp/introduction/world_T20021203.html
ベンベニスト博士は、一時はノーベル賞候補と言われながら(実際に何回かノミネートされていた)、現在では科学界から完全に無視されている状況となっています。リンク先の文章は、2002年12月3日に掲載されたことになっています。前述したように、ノーベル賞の選考過程を知るには50年以上待つ必要があります。ということは、ベンベニストは(正式な意味で)ノーベル賞候補になったことが1952年までに複数回あったということなのでしょうか。
しかしベンベニストが生まれたのは、1935年です。ベンベニストの経歴については知りませんが、17歳の時点で何かすごい業績を残していたと考えるのは無理がありそうです。それ以降の業績が評価されたとしても、選考過程は公開されていませんから候補になったかなんて誰にもわかりません。ですから「実際に何回かノミネートされていた」というのは明らかに間違いです。イグノーベル賞の話と混ざって勘違いしたか、嘘をついているかのどちらかでしょう。
ちなみにベンベニストがイグノーベル賞を受賞した経緯については、「Skeptic’s Wiki」をご覧下さい。
「水の記憶」事件 - Skeptic’s Wiki
http://sp-file.qee.jp/cgi-bin/wiki/wiki.cgi?page=%A1%D6%BF%E5%A4%CE%B5%AD%B2%B1%A1%D7%BB%F6%B7%EF
誰がノーベル賞を受賞するか予想するのは悪いことではありませんし、期待するのも自由です。ですが、勘違いをする人もいそうなので「ノーベル賞候補」という言葉を使う時は気を付けた方が良さそうです。
コメント
選考過程は極秘でいいです。
賞金は全部円で欲しいです。
ダメですかね?
これで解決です。