飽きもせずに毎日新聞がゲーム脳を取り上げています。

新教育の森:子どもとゲーム/3 脳への影響は未解明 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/life/edu/mori/news/20080724ddm002100083000c.html

 学校から来たお知らせを読み、思わずうめいた。「脳の働きが弱っているので、テレビゲームの時間を控えてください」。小学5年生の長男の脳波の測定結果だ。母(38)は長男がゲームにのめりこむと、「ゲーム脳になっちゃうわよ」と注意するようになった。

 埼玉県川口市立東本郷小は04〜07年、ゲームが脳に及ぼす影響を探るため、希望者の脳波を測定した。「うちの子も外遊びが減ったからいけなかった」と母。長男もショックを受け、「30分ゲームしたら30分休む」ルールを守るようになった。


 それにしても、この人たちは聞いた話が本当かどうかなんて、自分で調べたり考えてみることはしないのでしょうか。学校の先生方が信じたうえ、脳波の測定までやってしまうとは恐ろしい。

 恐らくは子ども達のために、良かれと思ってやったことなのでしょう。けれど脳波を測定する前に、やらなければならないことがあったはずです。まずは「『ゲーム脳』なんてことを言っている人がいるけど本当か?」ということから調べるべきでしょう。少し調べてみれば、おかしいことはわかったはずです。わざわざ脳波を測定するほど熱心なのに、最初に「ゲーム脳」が正しい主張か調べてみることはしなかったのでしょうか。

 「ゲーム脳」は、子どもがゲームで遊ぶことを好ましく思っていない人にとっては都合の良い話だったのでしょう。「テレビゲームばかりしているのは良くない」という主張には、私は同意します。勉強が疎かになるようではいけないし、外で遊ぶのも大事でしょう。ほどほどにしておくべきです。けれど、それが「ゲーム脳」を肯定する理由にはなり得ません。ゲームばかりしているのが良くないのであれば、ゲームで遊んでも良い時間を決めるなど、各家庭でルールを決めれば良いだけの話です。ゲームをしてはいけない理由として「脳波が云々・・・」という話を持ち出すと、極端なことを言えば「脳波に以上がなければ勉強なんかしなくて良いし、外で遊ばなくたって構わない」ということになります。

 いくら子どものためとはいえ、間違ったことをしていては意味がありません。子どもの前で、大人が根拠のない話に踊らされるというのは恥ずかしい話です。

 
<気になったので追記>
 ところでこの記事を書いた記者は、どういうつもりなのでしょうか。調べれば無茶苦茶な話であることは、すぐにわかるはずなのですけどね。この人も、きちんと調べていないのでしょうか。
 しかし、ゲーム脳への批判は少なくない。脳の活動低下で「キレやすくなる」という主張に対しては、「飛躍だ」との声も出る。

 記事にある批判的な意見らしきものは、これだけです。「ゲーム脳」は「批判は少なくない」どころか無茶苦茶な話でしかないと思うのですが。

 
 そもそも、この記事の意図もよくわかりません。タイトルが「子どもとゲーム/3 脳への影響は未解明」となっているのですから、「ゲームが脳に与える影響は、よくわかっていない」という内容になるのかと思っていました。ところが中身は、なにやらゲームが悪い影響を与えるかのような文章に見えます。
 一番最後には、
 懸念を検証する研究結果は当分、得られそうにない。
とあり、何やら不満気です。
 自分で不安を煽るようなことをしておきながら、何を言っているのですか?

 確かな証拠が見つかっていないのであれば「わからない」としか言いようがないでしょうに。

コメント

マサムネ
マサムネ
2008年7月30日22:12

小学二年生のときに車に引かれて鎖骨を折りました。

完治した後で一応。脳波の検査をしました。

そのときの結果は異常なし。

ある意味年取ってからゲーム脳になりました。

脳の機能についてすべて調べるなんて無理だと思うのは私

だけでしょうか?

言う事をホイホイ聞く子供のほうが子供らしくないとも

思います。