明日からレスリング天皇杯です

注目している階級を紹介しましょう。

［フリースタイル］
まずは55kg級です。この階級が一番面白いのではないかと思っています。今年の明示乳業杯や前回の天皇杯と同様に、今年の世界選手権代表・松永と昨年の代表・田岡の対決になると予想されます。
ですが、稲葉、湯元進一、斉藤も力を付けてきており侮れません。この三人のいずれかが、松永・田岡のどちらかを倒すようなことになれば更に面白いのですが。

続いて前回はKIDの登場で異様なまでの注目を浴びた60kg級です。KIDは出場しませんが、今回も混戦になると考えています。
前回の天皇杯王者・湯元健一と、プレーオフでは湯元に敗れたものの明治乳業杯を制している大沢が優勝候補として挙げられます。けれど高塚は最近調子が良くないようですが世界選手権で3位になった実績がありますし、アテネ五輪銅メダルの井上謙二もいます。大舞台を経験している選手ですから、ここ一番での勝負強さに期待しましょう。

74kg級は、今年の世界選手権代表・萱森、昨年の天皇杯王者・長島和幸、一昨年まで天皇杯を7連覇していた小幡の争いになるかと思っていたのですが、国体と社会人オープンのあとで状況が少し変わってきました。小幡が84kg級に階級を変更したのです。また、国体では高橋が萱森と長島和幸の両名を破って優勝しています。
今回は萱森、長島和幸、そして高橋の3名の争いになるのではないでしょうか。
一方で、長島和幸の双子の兄である長島正彦も、この階級にエントリーしています。最近は弟・和幸の活躍が目立ちますが、兄・正彦も高校・大学で活躍した猛者です。こちらの活躍にも期待しましょう。

［グレコローマンスタイル］
グレコローマンスタイルだと74kg級が面白くなりそうです。今年の世界選手権代表・鶴巻、昨年の代表であり前回の天皇杯王者でもある菅、一昨年の代表・岩崎と実力者達が並んでいます。

連覇に挑戦しているのが、84kg級松本（現在8連覇中）、60kg級笹本（現在7連覇中）です。こちらも期待がかかります。

［女子］
女子では五輪で実施される4階級のうち3階級まで代表が決まっています。唯一決まっていないのが72kg級です。これまでの実績から行けば浜口が圧倒的に有利でしょう。これに挑むのが59kg級で昨年世界チャンピオンになった正田絢子です。大幅な階級アップですが、果たしてどんな結果になるでしょうか。

すでに五輪代表が伊調千春に決まっているものの、目が離せないのが48kg級です。今度こそ坂本真喜子は伊調千春に勝てるのでしょうか。

ところで今回は湯元兄弟・長島兄弟と2組の双子が出場しますが、双子で活躍していた選手としてもう一組思い出すのが平沢兄弟です。兄・光秀はプロレスラーになったと聞いていますが、彼らはレスリングのマットに戻ってくることはないのでしょうか。