ネコとビニール袋

最近は、すっかり日が短くなってきました。暗くなる前に帰りたいなと思いつつもなかなかそうはいかず、いつも家路に着くころには真っ暗になっています。

いつも通っているのは人通りが少ない道ですが、たまに何かが飛び出してくることがあるので油断ができません。大抵の場合、その正体はネコです。ネコかと思っていたらこちらに突進してきて、何事かと焦りながらよく見るとビニール袋だったこともありました。

今日は帰り道で、何か丸いものが道路脇にあるのを見つけました。色が近くにあるコンビニの袋に似ているので、多分ビニール袋だろうと思いながらそのまま進んでいくと、不意にその袋らしき物が動き出しました。ネコでした。私が近くに行くまで動かずにいたのですが、こちらを警戒して様子を窺っていたのでしょうか。

ネコのほかにもイヌやキツネの場合もありました。ネズミが飛び出してきたこともありました。ロープの切れ端が落ちていると思ったらひとりでにロープの端が持ち上がったので驚いていると、実はヘビが鎌首をもたげているのだと気付いて更に驚いたこともあります。中でも一番焦ったのは、「熊のような動物」を見つけた時です。

薄暗くなってきた時刻に、200mほど離れた場所で黒っぽい大きな動物がいるのに気が付きました。薄暗くなっていたので姿がはっきり確認できませんでしたが、「熊出没注意」の看板があったこと、数日前にその付近で実際に熊が出たという話を聞いていたことから、熊ではないかと思いました。こちらに向かってくる気配はなかったものの、立ち去る気配も見せない相手を見ながらどうしようかと必死に考えを巡らせつつ、その場を動くことができずにいました。

その状態が2・3分程度続いた後、近くを通りかかった車に驚いたのか「熊に似た動物」は走り去っていきました。その時の走り方と、違う場所から見ていた人の話から、どうやら熊ではなくシカらしいということがわかりました。
あの時は本当に焦りました。ちなみに幸いにして、今まで熊に出会ってしまったことはありません。